この記事では、ステージ4の大腸がんと診断された筆者が、治療の苦難を乗り越え、前向きに生き抜くための心の持ちようや、医師との対話を通して得た希望について綴ります。闘病生活における不安や葛藤、そして「共存」という選択についても触れ、同じ病と闘う方々へエールを送ります。
心の筋トレ:逆境を乗り越える力
大腸がんの治療は、想像を絶する肉体的・精神的負担を伴います。抗がん剤治療の副作用による体重減少や食欲不振、日常生活への影響は計り知れません。しかし、この闘病生活で最も大切なのは「心の筋肉」を鍛えることだと気づきました。
4クール目の治療開始前、医師から「治療のステップアップ」の可能性を告げられました。9週間の治療を経てもなお、効果が持続するとは限らない現実を突きつけられ、不安が胸を締め付けました。しかし、私は感情に蓋をせず、ありのままの自分を受け入れることを決意しました。
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日々の小さな進歩を喜び、前進している実感を得ることが、心の支えとなりました。「普通の生活」への渇望は、過酷な治療を耐え抜く原動力です。心の筋肉を鍛え、ポジティブな思考を保つことで、険しい道のりも一歩ずつ進んでいけると信じています。
食生活の工夫:栄養と心のバランス
副作用による食欲不振は、体力の低下に直結するため、大きな課題です。管理栄養士の佐藤恵さん(仮名)は、「少量でも栄養価の高い食事を心がけ、食べられる時に食べる」ことを推奨しています。私も、消化の良いおかゆやスープ、果物などを積極的に摂り、栄養バランスを維持するよう努めています。
ステージ4と向き合う:共存という選択
「ステージ4」という診断は、がんが他の臓器に転移している状態を示すもので、必ずしも末期を意味するわけではありません。がん細胞は体内に深く根付いていますが、希望を捨てる必要はありません。
医師との対話:希望の光
主治医との対話は、治療の進捗状況や今後の見通しを理解する上で不可欠です。医師は、治療の効果やリスクについて率直に説明し、共に喜び、希望を与えてくれます。
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「ステージ4」とどう向き合うかは、個々の選択です。徹底抗戦か、共存か。がん専門医の田中一郎先生(仮名)は、「患者の意思を尊重し、最適な治療法を共に模索することが重要」と述べています。
共存への道:自分らしい生き方
私は「共存」という道を選びました。「ステージ4」を人生の全てとせず、自分らしい生き方を追求することを決意しました。それは、趣味の絵画に没頭したり、家族との時間を大切にしたりすることです。
希望を胸に、前へ
大腸がんの闘病生活は、困難の連続です。しかし、心の筋肉を鍛え、前向きな姿勢を保つことで、希望の光を見出すことができます。同じ病と闘う方々へ、この経験が少しでも勇気を与えられれば幸いです。