《惨敗で混乱する自民党》高市支持派の反乱で「大平・福田の40日抗争」の再来か その先に待ち受けるのは“高市新党”結成による自民党大分裂と連立政権崩壊


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「大平・福田の40日抗争の時とそっくり」

 だが、ポスト石破をめぐる自民党の主流派と反主流派の対立がエスカレートしていけば、そう高をくくってはいられなくなる。総裁選の結果に納得できない自民党の高市支持派が諦めず、首班指名選挙で小泉進次郎氏など主流派の新総裁ではなく、あくまで高市氏に投票すれば、首班指名に自民党から2人が立つという分裂状態になる。

 そうした展開がかつてあった。

 政治評論家の有馬晴海氏は、総選挙敗北から石破降ろし、自民党分裂までの展開が予想される現在の状況を、「大平・福田の40日抗争の時とそっくりになってきた」と見ている。

「40日抗争」は自民党総裁選で現職首相だった福田赳夫氏が大平正芳氏に“まさかの敗北”を喫して退陣に追い込まれた翌年(1979年)の総選挙直後に起きた。

 大平首相が総選挙で議席を減らすと、福田派、中曽根派、三木派の反主流派が退陣を要求して大紛糾。大平氏が拒否すると、首班指名選挙に大平氏と福田氏の2人が立つ異例の事態となり、自民党は真っ二つに割れた。

 僅差で大平氏が首班指名を受けた後も、反主流派はなおも抵抗して総選挙から内閣発足まで40日間かかった。戦後政治史に残る権力闘争だ。

 40日抗争では最終的に党分裂には至らなかった。



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