米大統領選に向け、トランプ前大統領の陣営で波紋が広がっています。10月27日、ニューヨークで行われた選挙集会で、コメディアンのトニー・ヒンチクリフ氏がプエルトリコを「海の真ん中のゴミの島」と呼ぶ差別発言を行い、批判が殺到しているのです。
プエルトリコ蔑視発言が波紋を呼ぶ
altマディソン・スクエア・ガーデンでのトランプ前大統領の選挙集会で演説するコメディアン、トニー・ヒンチクリフ氏。この集会での発言が物議を醸しています。
トランプ前大統領の応援演説に立ったヒンチクリフ氏は、プエルトリコだけでなく、スペイン語話者全体を蔑視するような発言を繰り返しました。この発言は、プエルトリコ系住民のみならず、多くの人々から強い非難を浴びています。
有名人らからハリス副大統領支持表明が相次ぐ
この問題を受け、プエルトリコにルーツを持つ著名人たちが反応を示しました。人気歌手のジェニファー・ロペスさんやバッド・バニーさんは、SNSでハリス副大統領への支持を表明。影響力のある彼らの発言は、大きな注目を集めています。共和党のリック・スコット上院議員(フロリダ州選出)でさえ、ヒンチクリフ氏の発言を「笑えないし、事実でもない」と批判しました。フロリダ州にはプエルトリコ系住民が多く暮らしており、スコット議員の発言は、共和党内での動揺を示唆していると言えるでしょう。
ハリス副大統領、プエルトリコへの支持をアピール
ハリス副大統領は、この機を逃さず、激戦州で新たな広告を展開。「トランプ氏はプエルトリコを見捨て、侮辱した」と訴え、プエルトリコ系住民への支持を呼びかけています。
トランプ陣営は火消しに躍起
トランプ陣営は、ヒンチクリフ氏の発言は「トランプ氏の見解を反映していない」と釈明に追われています。しかし、ヒンチクリフ氏はX(旧Twitter)で「ユーモアのセンスがない」と反論し、火に油を注ぐ形となっています。
プエルトリコの政治的立場
プエルトリコは1898年の米西戦争後、米領となりました。約320万人の住民の大半はスペイン語を話します。プエルトリコ住民は大統領選挙の選挙権はありませんが、ペンシルベニア州など激戦州にはプエルトリコ系住民のコミュニティが存在し、選挙結果に影響を与える可能性も指摘されています。
大統領選への影響は?
今回の騒動は、大統領選の行方にどのような影響を与えるのでしょうか。プエルトリコ系住民の票の行方、そして、この問題に対する有権者の反応が今後の焦点となりそうです。 今後の動向に注目が集まります。