青森のご当地アイドル「りんご娘」から国民的タレントへと華麗なる転身を遂げた王林さん。その道のりは、まさに挑戦の連続でした。バラエティ番組で青森弁を披露し注目を集めた彼女が、アイドル卒業後、ソロ活動、女優、そしてミュージカルへと活躍の場を広げています。青森から日本中を魅了する王林さんのTHE CHANGE、その軌跡を辿ります。
アイドルから女優への転身、そして新たな挑戦
2024年11月8日開幕のミュージカル『プロデューサーズ』でヒロイン、ウーラ役を射止めた王林さん。しかし、意外にも「演技には全く自信がなく、俳優業はやりたくなかった」と語ります。
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「りんご娘」の妹分「アルプスおとめ」時代から10年以上アイドルとして活動し、歌やダンスに磨きをかけ、バラエティ番組でも活躍してきた王林さん。しかし、ドラマや映画の経験は皆無でした。りんご娘卒業後の2022年から、俳優業にも挑戦。今年夏公開の映画『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』でシングルマザーのちさと役を演じました。映画でメインキャストを務めるのは、これが初めてでした。
映画『じょっぱり 看護の人 花田ミキ』での挑戦と葛藤
「五十嵐匠監督も青森出身で、『王林さんのために書いた役』だと熱烈オファーを受けました。何度も『自信がなくてできません』と断りましたが、『絶対できる』と監督に信頼してもらえたので、覚悟を決めて挑戦しました」
青森の防疫に尽力した「青森のナイチンゲール」花田ミキの生涯を描いた本作で、王林さんは晩年の花田ミキと出会い、自身の子育てにも影響を受けるシングルマザー、ちさとを演じました。
共感を超えた演技への挑戦と青森への想い
「『プロデューサーズ』のウーラは自分と共通点がありましたが、ちさとは全く違いました。若い頃に子供を産んだ苦労人のちさと。家族愛に包まれて育った私には、彼女の孤独を理解するのが難しかったです。これまでの人生で一番の試練だったかもしれません。それでも、青森のために生まれた映画に出演できたことを誇りに思います」
ポジティブな姿勢と独自の感性
青森でのアイドル活動、バラエティ進出、ソロ活動、そして舞台への挑戦。芸能界デビュー以降、濃密な時間を過ごしてきた王林さんですが、「辛い状況を辛いと思わない」とポジティブな姿勢を崩しません。
「人に頼るのも苦手で、弱音も吐きません。というか、私の感覚が独特すぎて、世の中の一般的な法則や教訓は当てはまらないと思っています」
青森から全国へ—常に進化を続ける王林さん。彼女の挑戦は、これからも続いていきます。