大阪・心斎橋エリアが、インバウンド需要の復活とともに、かつてない活況を見せています。人気スポーツブランドの旗艦店が次々とオープンし、心斎橋筋商店街の空室率はなんと0%。東京・銀座や渋谷、新宿をも下回る全国最低水準となり、国内屈指の商業集積地としての地位を確固たるものにしています。
インバウンド復活で心斎橋筋商店街、空室率ゼロを達成!
不動産サービス大手のCBREによると、心斎橋筋商店街の「即入居可能な店舗の空室率」は、驚異の0%を記録。テナントが退去する前に次のテナントが決まるという、まさに貸し手市場となっています。コロナ禍で20%を超えていた空室率は、約4年ぶりに0%に回復。「一つの物件に複数の入居申し込みが寄せられる状況」(CBRE関西支社 中嶋伸嘉氏)という活況ぶりです。
心斎橋筋商店街のにぎわい
心斎橋エリア、空室率0.6%で全国最低水準!
心斎橋筋商店街だけでなく、御堂筋沿いを含む「心斎橋地区」全体も好調です。2024年4-6月期の即入居可能な店舗の空室率は0.6%と、銀座(1%)、表参道・原宿(0.8%)を下回り、主要都市の繁華街9地区の中で最も低い数値を記録しました。
心斎橋筋商店街の空室率推移
スポーツブランド旗艦店が心斎橋に集結!その背景とは?
この急回復を牽引しているのが、スポーツ系ブランドの旗艦店です。コロナ禍を経て健康意識の高まりとともにスポーツ用品の需要が拡大していることが、この流れを後押ししています。
ルルレモン、国内最大級旗艦店をオープン
カナダのスポーツアパレルブランド「ルルレモン」は10月19日、心斎橋に国内10店舗目となる「ルルレモン御堂筋」を開業。売り場面積は約600平方メートルと、東京・渋谷と並ぶ国内最大級の旗艦店です。ヨガ、ゴルフ、ランニングウェアに加え、普段使いできる衣料品など、幅広い商品展開が魅力です。
ニューバランスも西日本最大級旗艦店を出店
米ニューバランスも9月下旬、心斎橋筋商店街に西日本最大級の旗艦店をオープン。台湾、中国、韓国を中心に、訪日外国人客が売り上げの6割を占めると見込んでいます。「来年の大阪・関西万博では国内外から多くの人が訪れる。我々のブランドを成長させていく拠点にしたい」(日本法人 中塚博 シニアマネジャー)と、今後の展望を語っています。
心斎橋の未来は?
インバウンド需要とスポーツブランドの人気上昇という追い風を受け、心斎橋エリアはさらなる発展を遂げることが予想されます。今後の動向に注目が集まります。