東海道新幹線、台風15号の大雨で二度の運転見合わせと大幅な遅延が発生

台風15号の接近に伴う記録的な大雨が、日本の主要な交通動脈である東海道新幹線に甚大な影響を及ぼしました。5日午後、全線で一時運転を見合わせていた東海道新幹線は午後2時50分に運転を再開したものの、二度にわたる運転見合わせにより、多くの区間で大幅なダイヤの乱れと遅延が発生し、利用客の足に大きな影響が出ています。

東海道新幹線、大雨で二度の運転見合わせ

5日午前、東海道新幹線は豊橋駅と三河安城駅の間で規制値となる60ミリを超える雨量を記録し、上下線ともに運転を見合わせました。午前11時半頃から順次運転を再開する動きが見られましたが、その約1時間後の午後0時半前には、再び静岡駅と浜松駅の間で規制値を超える雨が降り始めました。この地域では一時的に1時間に133ミリという猛烈な雨が観測され、東京から新大阪間の区間を含め、二度目の運転見合わせに至りました。

午後2時50分に上り下りとも全線で運転を再開しましたが、度重なる運転見合わせの影響は大きく、駅の表示には「2時間以上の遅れ」と表示され、運行ダイヤは大きく乱れました。これにより、多くの乗客が足止めを余儀なくされ、駅構内は混雑しました。

運転再開直後、出発を待つ乗客で混雑するJR新大阪駅のホーム運転再開直後、出発を待つ乗客で混雑するJR新大阪駅のホーム

新大阪駅での乗客の声:旅路に影響と焦り

新大阪駅では、運転再開を待つ多くの乗客から戸惑いや疲労の声が聞かれました。東京から大阪を訪れていたという男性は、「おととい東京から来て、きのうは万博を楽しんだ。これから帰ろうと思っていたら、もう2時間くらい待っている」と残念な表情で語り、旅行の締めくくりでの予期せぬ足止めに困惑していました。

また、大阪から宮城県仙台市まで新幹線で約5時間かけて帰る予定だった女性は、「あす朝から仕事があり、台風なのでどうしようもないとは理解しているけれど、やはり気持ちは焦ります」と、業務への影響を心配しながら心境を明かしました。台風による自然災害とはいえ、交通機関の乱れが個人のスケジュールや心理状態に大きな負担をかけている様子がうかがえます。

まとめ

台風15号による大雨は、東海道新幹線の運行に深刻な影響を及ぼし、二度にわたる運転見合わせと大幅な遅延を引き起こしました。運転は再開されたものの、ダイヤの乱れは終日続き、多くの乗客の移動計画に影響を与えました。今後も気象情報や交通機関の最新情報に注意を払い、時間に余裕を持った行動が求められます。

参考文献