ジャニーズ事務所の性加害問題をめぐり、新たな展開が明らかになりました。元当事者の会(解散済)副代表の石丸志門氏が、被害者への補償を行うSMILE-UP.から提訴されたことが分かりました。本記事では、この訴訟の背景や今後の見通しについて詳しく解説します。
補償金めぐり対立、調停不調で提訴へ
SMILE-UP.と石丸氏は、さいたま簡易裁判所で補償額について調停を進めていました。しかし、10月3日に行われた第3回調停でSMILE-UP.が提示した2000万円に対し、石丸氏は納得せず、合意には至りませんでした。調停委員会は双方の主張の隔たりが大きいことを認め、SMILE-UP.に調停の取り下げを検討するよう指示しました。
石丸氏への取材時の様子
SMILE-UP.は5日、石丸氏にメールで調停取り下げと提訴を通知。石丸氏の希望額を受け入れることは他の被害者との公平性の観点からできないと説明しました。このSMILE-UP.の対応に対し、石丸氏は「訴状はまだ届いていない」とした上で、「加害者側が原告で、被害者が被告の裁判を公開で行うのだろうか」と疑問を呈しています。
公平性と透明性のジレンマ
SMILE-UP.は、他の被害者との公平性を理由に石丸氏の希望額を受け入れられないとしています。しかし、石丸氏は、補償額は通常非公開であるため、裁判で公開されることでかえって不公平感が生じる可能性を指摘しています。
専門家の見解
「被害者救済の専門家」(仮名)は、今回の提訴について次のように述べています。「SMILE-UP.としては、個別の補償額を非公開にすることで、他の被害者との公平性を保ちたいと考えているのでしょう。しかし、裁判になれば、石丸氏の希望額や最終的な補償額が公になる可能性が高く、新たな波紋を呼ぶ可能性も懸念されます。」
今後の見通し
石丸氏はこれまで法を超えた補償を求めてきましたが、今回の提訴により、法の枠内での解決を迫られることになりそうです。今後の裁判の行方次第では、他の被害者への補償にも影響が出る可能性があり、注目が集まります。
まとめ
ジャニーズ性加害問題における補償をめぐり、元当事者の会副代表とSMILE-UP.の間で新たな対立が生じました。裁判での決着が求められる状況となり、今後の展開が注目されます。