現代社会において、日本は先進国の中で、がんによる死亡者数が増加傾向にある数少ない国のひとつです。免疫力が低下すると、脳卒中や心筋梗塞よりも、がんで亡くなるリスクが高まると言われています。そして、免疫力低下の大きな原因のひとつが、食べたいもの、飲みたいものを我慢することによる「ストレス」です。この記事では、ストレスフリーな食生活の重要性と、健康的な食生活を送るためのヒントをご紹介します。
食生活とストレスの関係
食べたいものを我慢するストレスは、免疫システムに悪影響を及ぼします。例えば、甘いものが大好きな人が、ダイエットのために我慢し続けると、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されます。コルチゾールは、免疫細胞の働きを抑制し、免疫力を低下させる可能性があります。
ケーキの画像
管理栄養士の佐藤恵美さん(仮名)は、「ストレスは万病の元。特に食生活におけるストレスは、免疫力低下に直結し、がんのリスクを高める可能性があります」と指摘しています。
過去の食生活指導の功罪
1951年から1980年にかけて、日本人の死因第1位は脳卒中でした。当時は有効な治療法が限られていたため、血圧を下げるための食事指導、特に減塩が推奨されました。その後、医療技術の進歩と食生活の欧米化に伴い、血管が強化され、脳卒中の発症率は減少しました。
しかし、現在でも脳卒中への恐怖心から、過剰な減塩を続けている人が少なくありません。管理栄養士の佐藤さんは、「現代の日本において、脳卒中は必ずしも恐れるべき病気ではなく、バランスの良い食生活を心がけることが重要」と強調します。
アメリカの食生活事情と日本の誤解
1980年代、アメリカでは心疾患対策として、肉の摂取量を減らす取り組みが始まりました。当時のアメリカ人の肉の消費量は、1日あたり300グラムと、日本の70グラムに比べて非常に多かったためです。
ところが、日本の医療関係者の中には、このアメリカの動きをそのまま日本に適用し、肉食を控えるよう指導する人がいました。しかし、日本人における心筋梗塞による死亡者数は、がんによる死亡者数の12分の1程度に過ぎません。つまり、当時の日本人にとって、肉食を制限する必要性は低かったのです。
ストレスフリーな食生活を送るためのヒント
健康的な食生活を送るためには、以下の点に注意しましょう。
- バランスの良い食事: 肉、魚、野菜、果物など、様々な食品をバランス良く摂取しましょう。
- 適度な運動: 適度な運動は、ストレス解消だけでなく、免疫力向上にも効果的です。
- 十分な睡眠: 睡眠不足は免疫力を低下させるため、質の高い睡眠を心がけましょう。
- 好きなものを食べる: ストレスを溜めないためには、食べたいものを適度に楽しむことも大切です。
まとめ
がん予防には、免疫力の維持が不可欠です。ストレスを溜めずに、バランスの良い食生活を送り、健康な毎日を過ごしましょう。この記事が、皆様の食生活を見直すきっかけになれば幸いです。ぜひ、ご自身の食生活について考えてみて、実践してみてください。