米大統領選、韓国株式市場に波紋!防衛関連株急騰、二次電池は下落

韓国証券市場は、11月6日、米国大統領選挙の結果に揺さぶられました。この記事では、大統領選が韓国市場に与えた影響、特に防衛関連株の急騰と二次電池関連株の下落について詳しく解説します。

大統領選の結果を受けて市場は乱高下

開票速報を受け、KOSPIは午前中こそ上昇したものの、トランプ氏優勢が伝えられると午後に急落。前営業日比0.52%安の2563.51で取引を終えました。KOSDAQ指数も1.13%安の743.31ポイントと、市場全体に不安が広がりました。

バイデン氏優勢なら?と期待された銘柄は下落

ハリス氏の当選で恩恵を受けると見られていた中型・大型株は軒並み下落。特に、トランプ氏の保護貿易政策の影響が懸念される二次電池とエネルギー関連銘柄は大幅な下落となりました。LGエナジーソリューションは7.0%、ポスコホールディングスは5.0%、サムスンSDIは6.0%下落。自動車銘柄も現代自動車が4.0%、起亜が2.1%下落しました。

韓国の有名経済評論家、パク・ソンホ氏は「市場はバイデン政権下での国際協調路線への期待を織り込んでいたため、トランプ氏の優勢が伝わると失望売りが殺到した」と分析しています。

防衛関連株と金融銘柄は上昇

一方、地政学的リスクの高まりから業績拡大が期待される防衛産業銘柄は急騰。ハンファエアロスペースは7.0%、ネクスワンは6.4%上昇しました。また、金融規制緩和の恩恵が期待される金融銘柄も堅調に推移し、KB金融が3.3%、新韓持ち株が3.3%上昇。原子力発電関連銘柄の斗山エナビリティも2.5%上昇しました。

半導体とバイオは明暗分かれる

半導体銘柄は、サムスン電子が0.5%下落した一方、SKハイニックスは前日のエヌビディア株高の影響を受け1.4%上昇しました。バイオ銘柄も、対中規制強化による恩恵が期待されるサムスンバイオロジックスが1.8%上昇するなど、銘柄によって明暗が分かれました。

外国人投資家が売り越し主導

市場下落の主な要因は外国人投資家の売り越しです。この日、外国人投資家は合計1690億ウォン相当を売り越しました。機関投資家と個人投資家はそれぞれ910億ウォン、400億ウォンを買い越しましたが、下落を食い止めることはできませんでした。外国人投資家の売り攻勢により、為替相場も一時1ドル=1400ウォン台に迫るなど、ウォン安ドル高が進みました。

専門家の見解

KB証券のキム・ジウォン研究員は、「トランプ氏優勢の可能性は既に市場に織り込まれていたため、売りは限定的だった。今後のドルと金利の動向を注視し、冷静な対応が必要だ」と述べています。市場の動揺は一時的なものにとどまるとの見方もあり、今後の展開に注目が集まります。

まとめ

米国大統領選挙は韓国株式市場に大きな影響を与え、防衛関連株の急騰、二次電池関連株の下落など、銘柄によって明暗が分かれました。今後の市場動向を注視していく必要があります。