IT企業オーシャンブリッジ創業者の高山知朗氏は、5度もの癌を克服した驚異の闘病経験の持ち主です。壮絶な闘病生活の中で、高山氏はどのような困難に直面し、そしてどのように乗り越えてきたのでしょうか。今回は、高山氏の著書『5度のがんを生き延びる技術 がん闘病はメンタルが9割』を参考に、闘病の末に残った後遺症や現在の生活について詳しく見ていきます。
癌治療がもたらした光と影
どんな病気の治療にも、メリットとデメリットが存在します。癌治療も例外ではありません。抗がん剤治療は癌細胞を攻撃する一方で、正常な細胞にもダメージを与えてしまう副作用があります。手術は癌を摘出できる効果がありますが、後遺症が残る可能性も否定できません。高山氏は、これまでに受けた様々な治療によって、現在もいくつかの後遺症と向き合っています。
高山氏が抱える後遺症と現在の生活
視覚障害
脳腫瘍の手術の影響で、高山氏の視野の左下4分の1が見えなくなってしまいました。そのため、人混みの中では人にぶつかってしまうことも少なくありません。外出時にはヘルプマークを着用し、車と自転車の運転も断念せざるを得ませんでした。
高山氏の視覚障害について説明
帯状疱疹後神経痛
悪性リンパ腫の抗がん剤治療中に帯状疱疹を発症し、その結果、帯状疱疹後神経痛という後遺症が残ってしまいました。発症から10年以上経った今でも、右脇の下に針が刺さっているような激痛に24時間365日悩まされています。
根本的な治療法は見つかっておらず、鎮痛剤を服用することで痛みを和らげていますが、完全に取り除くことはできません。高山氏にとって、この痛みが生活の質(QOL)を最も低下させている要因となっています。
骨密度の低下
白血病の移植治療の影響で骨密度が低下し、腰椎圧迫骨折を経験しました。骨粗鬆症の専門医によると、移植治療を受けた患者は骨密度が低下しやすい傾向があるそうです。
禁酒
抗がん剤治療と移植治療の影響で肝臓に良性腫瘍ができてしまったため、以前は日常的に飲んでいたお酒を断つことになりました。しかし、娘さんの20歳の誕生日には解禁する予定とのことです。
前向きな姿勢で後遺症と向き合う
数々の後遺症を抱えながらも、高山氏は前向きに人生を歩んでいます。闘病生活で得た経験や知識を活かし、多くの人々に勇気と希望を与え続けています。「癌サバイバーシップ支援」という活動を通して、癌患者やその家族をサポートする取り組みにも力を入れています。
著名な腫瘍内科医であるA先生は、「高山さんのように、後遺症と向き合いながらも前向きに生きる姿勢は、多くの癌患者にとって大きな励みになるでしょう」と述べています。
まとめ
5度の癌を克服した高山知朗氏の闘病記は、私たちに命の尊さと生きる強さを教えてくれます。後遺症を抱えながらも前向きに生きる高山氏の姿は、多くの人々に勇気を与え、希望の光となることでしょう。ぜひ、高山氏の著書を読んで、彼の力強いメッセージに触れてみてください。