オーストラリア海軍の新型艦導入計画で、共同開発国の候補が日本とドイツの2カ国に絞り込まれました。日本の海上自衛隊が誇る最新鋭護衛艦「FFM」(もがみ型)がベースとなる可能性が高く、日豪防衛協力の更なる深化が期待されます。
オーストラリアの新型艦導入計画とは?
オーストラリア政府は、老朽化する艦艇の代替として、新型艦11隻の導入を計画しています。総額は約1兆1300億円という大規模なプロジェクトで、オーストラリアの安全保障戦略において重要な役割を担うとされています。
なぜ日本とドイツが最終候補に?
オーストラリア国防相のマールズ氏によると、共同開発国の選定にあたっては、技術力、費用、運用性などが総合的に評価されました。日本のもがみ型は、高いステルス性、優れた対艦・対潜能力、そして少人数での運用が可能という点が評価されたと見られています。一方、ドイツも高い技術力と実績を持つことから、最終候補に残りました。
海上自衛隊の護衛艦「FFM」(もがみ型)
慢性的な兵士不足に悩むオーストラリア軍にとって、もがみ型は約90名という少人数での運用が可能である点は大きなメリットです。従来型の護衛艦と比較して、運用コストの削減にも繋がると期待されています。
もがみ型の優れた性能
もがみ型は、多機能レーダーや垂直発射システム(VLS)など、最新鋭の装備を搭載しています。これにより、広範囲の警戒監視や、様々な脅威への対応が可能となっています。また、コンパクトな船体ながらも高い航行性能を備えており、様々な海域での運用に適しています。
共同訓練をするオーストラリア海軍の補給艦(左)と海上自衛隊の護衛艦せとぎり=太平洋(海上自衛隊提供)
防衛アナリストの佐藤氏(仮名)は、「もがみ型は、日本の造船技術の粋を集めた傑作と言えるでしょう。その性能は世界トップレベルであり、オーストラリア海軍にとって大きな戦力向上に繋がるはずです」と述べています。
日豪防衛協力の未来
共同開発国として日本が選ばれれば、日豪間の防衛協力が更に深化することが期待されます。共同開発を通じて、技術交流や相互運用性の向上などが図られるだけでなく、インド太平洋地域の安全保障にも大きく貢献することになるでしょう。
まとめ
オーストラリア海軍の新型艦共同開発国の最終候補に日本とドイツが選ばれたことは、日本の防衛産業にとって大きなチャンスです。もがみ型が採用されれば、日本の技術力の高さを世界に示す絶好の機会となるでしょう。今後の展開に注目が集まります。