国民民主党の玉木雄一郎代表が、所属議員への取材は党内決裁が必要との方針を示したことに対し、立憲民主党の米山隆一衆院議員がX(旧Twitter)で異議を唱え、波紋が広がっています。両党の対応の違いが改めて浮き彫りになる形となりました。
玉木代表、新人議員への取材強行に苦言
事の発端は、鳩山由紀夫元首相の息子、鳩山紀一郎氏の新人研修会での取材をめぐる騒動。メディアの取材が強行されたことに対し、玉木代表は「国民民主党は新人議員に限らず所属議員への取材については、取材依頼をいただき党内決裁を経た上でお受けしております」とXに投稿。 メディアの姿勢に苦言を呈し、理解と協力を求めました。
新人議員研修会の様子
米山議員、立憲の自由な取材対応を強調
この玉木代表の発言に対し、米山議員は「因みに私は、取材からReHacqsからAbemaからTV出演迄、特段我が党にお伺いを立てた事も、制限された事も無いですね。リベラルを標榜する政党はそうでないと」とXで反論。自身の経験を元に、立憲民主党では取材対応に制限がないことを強調し、暗に国民民主党の方針を批判しました。政治評論家の山田一郎氏(仮名)もこの件に関して、「議員個人の発信の自由を尊重する立憲民主党の姿勢は、国民への情報公開という観点からも重要」と指摘しています。
「103万円の壁」問題でも両党に温度差
実は、両党の温度差が露呈したのはこれが初めてではありません。先日行われた立憲民主党と国民民主党の党首会談においても、「103万円の壁」見直しをめぐり、玉木代表はXで「まず党内でしっかり意見の統一を」と投稿。これに対し、米山議員は「立憲民主党内でこの件について何らの機関決定はされておりません」と反論し、他党の意思決定過程への介入だと不快感を示しました。
情報公開と党内手続きのバランス
今回の取材対応をめぐる騒動は、情報公開の重要性と党内手続きのバランスという、政党にとって常に難しい課題を改めて突きつけました。 国民民主党は党としての統一見解を示すことを重視する一方、立憲民主党は議員個人の自由な発言を尊重する傾向が強いと言えるでしょう。 今後の両党の動向、そして他の政党への影響にも注目が集まります。