踊る大捜査線シリーズの中でも、特に人気の高いスペシャルドラマ「踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件」が、2012年の初放送から12年の時を経て、ついに再放送されました。今回は、この感動的なドラマの魅力と、故・小林すすむさんの最後の演技について深く掘り下げていきます。
湾岸署を舞台にした、笑いと涙の物語
このスペシャルドラマは、劇場版「踊る大捜査線 THE FINAL」とリンクしたストーリー展開が魅力です。湾岸署の刑事課強行犯係係長に昇進した青島俊作(織田裕二)と、署長となった真下正義(ユースケ・サンタマリア)を中心に、湾岸署の面々が巻き起こす騒動を描いています。
物語は、中国からやってきた王明才刑事(滝藤賢一)の結婚式を湾岸署あげて行うという、コミカルなシーンから始まります。そして、その賑やかな場面の中に、小林すすむさん演じる中西修の姿がありました。前署長の神田総一朗(北村総一朗)らを案内する中西の姿は、まさに「踊る」シリーズには欠かせない存在感を放っていました。
青島俊作(織田裕二)
小林すすむさん、最後の演技への想い
小林すすむさんは、このドラマと映画の撮影後、2012年5月に肝硬変と胃がんのため58歳という若さで亡くなりました。この作品は、彼の遺作となりました。
映画「踊る大捜査線 THE FINAL」のクランクアップ後、体調を崩し入院。そこで肝硬変と末期の胃がんと診断されました。「花より男子」で共演した松本潤さん、小栗旬さん、井上真央さんなど、多くの俳優仲間が見舞いに訪れ、小林さんを励ましたと言われています。
今回の再放送を受け、SNS上では「小林すすむさんの演技を再び見ることができて嬉しい」「踊るシリーズに欠かせない存在だった」など、多くの追悼コメントが寄せられています。彼が病魔と闘いながら、最後の力を振り絞って演じた中西刑事の姿は、多くの視聴者の心に深く刻まれています。
踊る大捜査線:永遠に愛される名作
「踊る大捜査線」シリーズは、日本のドラマ史に残る名作として、今もなお多くの人々に愛されています。個性豊かなキャラクター、リアルな警察組織の描写、そしてユーモアと感動が絶妙に織り交ぜられたストーリー展開は、時代を超えて共感を呼びます。
今回の再放送は、小林すすむさんの最後の演技を再び見ることができる貴重な機会となりました。彼の存在感と演技力は、これからも「踊る」ファン、そして日本のドラマファンの心に生き続けるでしょう。
伝説はこれからも語り継がれる
「踊る大捜査線 THE LAST TV サラリーマン刑事と最後の難事件」は、単なるスペシャルドラマではなく、小林すすむさんへの感謝と敬意が込められた作品とも言えます。彼の最後の演技を目に焼き付け、これからも「踊る」シリーズの魅力を語り継いでいきましょう。