韓国の家計負債、再び過去最高を更新!住宅ローン増加が背景に

韓国の家計負債が211兆円を超え、過去最高記録を更新しました。背景には、首都圏を中心とした不動産投資ブームによる住宅ローン増加が挙げられます。この記事では、家計負債増加の現状と原因、今後の影響について詳しく解説します。

韓国の家計負債、1900兆ウォンを突破!

韓国銀行の発表によると、2024年7-9月期の家計信用残高は1913兆8000億ウォン(約211兆円)に達し、過去最高を記録しました。これは、2002年の統計開始以来、最大の規模となります。前四半期比では18兆ウォン増加し、2021年7-9月期以来の高い伸びを示しています。

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家計信用残高は、家計が金融機関から受けた融資に加え、クレジットカードの未払い残高も含めた包括的な負債指標です。2022年末から2023年初頭にかけて減少傾向にありましたが、2023年4-6月期以降は再び増加に転じています。

住宅ローン増加が家計負債を押し上げる

家計負債増加の主な要因は、住宅ローン残高の増加です。7-9月期の住宅ローン残高は1112兆1000億ウォンと、前四半期比で19兆4000億ウォンも増加しました。これは、首都圏を中心に住宅取引が活発化し、住宅ローン需要が高まっていることを反映しています。

住宅住宅

韓国銀行のキム・ミンス金融統計チーム長は、「首都圏の住宅取引増加が住宅ローン残高を押し上げている」と指摘しています。首都圏の住宅取引量は、2023年10-12月期から増加傾向にあり、7-9月期には9万6000戸に達しています。

信用貸付は減少傾向続くも、住宅ローン増加の影響大

一方で、信用貸付などの住宅ローン以外の貸付残高は683兆7000億ウォンと、前四半期比で3兆4000億ウォン減少しました。これは、政府による家計負債抑制策の影響と考えられます。しかし、住宅ローン増加の影響が大きく、家計負債全体は増加傾向となっています。

チャートチャート

専門家の中には、「低金利政策の長期化が住宅投資を過熱させ、家計負債増加につながっている」と指摘する声もあります。(韓国経済研究所 パク・ヨンチョル研究員談)

今後の影響と課題

家計負債の増加は、韓国経済にとって大きなリスク要因となります。金利上昇や景気後退などが発生した場合、家計の返済負担が増大し、消費の冷え込みや金融システムの不安定化につながる可能性があります。今後の動向に注視していく必要があります。

韓国政府は、家計負債の増加を抑制するため、住宅ローン規制の強化や家計の債務管理支援などの対策を講じています。これらの対策の効果と今後の家計負債の推移に注目が集まっています。