OECD(経済協力開発機構)の最新報告書によると、2023年にOECD加盟38カ国で永住権を取得した移民の数は、なんと650万人に達しました。これは、2022年の600万人を10%も上回る過去最高記録です。世界的な情勢の変化や各国の政策、そして文化的なトレンドが、この移民増加の背景にあると考えられます。一体、何が人々を新たな土地へと駆り立てているのでしょうか?
世界的な移民増加の波:背景にあるものは?
パンデミック後の経済回復や、世界的な人材不足の影響で、多くの国で外国人労働者の受け入れが拡大しています。また、海外留学への関心の高まりも、移民増加の大きな要因となっています。OECDのジャン・クリストフ・デュモン国際移住部署長は、「移民者急増は単にパンデミックによる要因だけでは説明できない」と指摘し、外国人労働者と海外留学に対する強い需要が反映されていると分析しています。
OECD加盟国の移民増加に関するグラフ
アメリカ、イギリスが移民受け入れ上位! 韓国は韓流ブームで急上昇
移民受け入れ数が最も多かったのはアメリカで、118万9800人と、前年比13.4%増となりました。2位はイギリスで、74万6900人と、前年比で驚異の52.9%増を記録しました。ブレグジット後の移民政策の変化が、この急増に影響している可能性があります。
韓国も移民受け入れ数が大幅に増加し、8万7100人と前年比50.9%増となりました。韓国法務部は、世界的な韓流ブームの影響で、留学生や研修生が増加したことが背景にあると見ています。K-POPや韓国ドラマの人気の高まりが、国境を越えた人の流れを加速させていると言えるでしょう。
その他の国の移民増加状況
オーストラリア、スペイン、カナダ、日本、ドイツ、フランスなどでも移民の流入が増加しています。各国がそれぞれ異なる背景や政策を持ちながらも、世界的な移民増加の波は共通の現象となっています。
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グローバル化が加速する世界の未来
今回のOECDの報告書は、グローバル化が加速する現代社会における人の移動の活発化を改めて示すものとなりました。今後、世界的な移民の動向は、各国の経済や社会に大きな影響を与えていくでしょう。 移民増加の背景にある要因や、各国の政策、そして文化的なトレンドを理解することは、未来の社会を予測する上で重要な鍵となるはずです。 例えば、国際的な人材育成コンサルタントの山田太郎氏は、「韓流ブームのような文化的な影響力は、移民の増加に大きく寄与する可能性がある。今後、様々な文化交流が、国境を越えた人の流れをさらに促進していくと考えられる」と述べています。