水道料金の値上げが、千葉県で現実味を帯びています。2026年度を目処に、県営水道を利用する約308万人、県全体の半分近くが対象となり、値上げ幅は2割程度とされています。今回は、この値上げの背景や、私たちの生活への影響について詳しく見ていきましょう。
なぜ値上げ？ 28年間据え置きの背景と値上げの理由
千葉県営水道は、28年間もの間料金を据え置いてきました。しかし、物価や人件費の高騰、老朽化した水道管の更新費用など、水道事業を取り巻く環境は厳しさを増しています。このままでは3年後に赤字になるとの試算も出ており、値上げは避けられない状況となっているのです。
千葉県営水道の老朽化が進む水道管のイメージ
私たちの生活への影響は？ 家庭や飲食店への負担増
今回の値上げは、家計にとって大きな負担となる可能性があります。「水道料金節約アドバイザー」（仮称）の山田花子さんによると、「特に、大家族や水を使う機会の多い家庭では、月々の水道料金が数百円から千円以上も上がる可能性があり、家計への影響は無視できません。」とのこと。
家庭だけでなく、飲食店への影響も深刻です。市川市の人気ラーメン店「二九八家 いわせ」では、月の水道代が14万円にも上るといいます。店主の岩瀬良さんは、「スープ作りや食器洗いなど、水はお店の生命線。2割の値上げは死活問題です。」と不安を口にしています。
千葉・市川市「二九八家 いわせ」のラーメン
節水対策で乗り切ろう！ 家庭でできる節水のコツ
水道料金の値上げに備えて、今からできる節水対策を始めましょう。例えば、シャワーヘッドを節水タイプに交換したり、食器洗いの際に水を流しっぱなしにしないなど、小さな工夫で大きな効果が期待できます。「水道料金節約アドバイザー」（仮称）の山田花子さんは、「家族みんなで節水意識を高めることが大切です。」とアドバイスしています。
全国的な値上げの波？ 各地の水道事業の動向
千葉県だけでなく、名古屋市、岐阜市、浜松市など、全国各地で水道料金の値上げが検討されています。背景には、人口減少による水道料金収入の減少や、老朽化対策費用の増加など、共通の課題があります。水道料金値上げの波は、今後さらに広がっていく可能性があります。
今後の見通しと私たちにできること
千葉県営水道の値上げは、2026年度の実施に向けて、今後さらに議論が重ねられる予定です。私たち消費者も、水道事業の現状や値上げの必要性について理解を深め、節水への意識を高めることが重要です。
