ロシアのプーチン大統領が「迎撃不能」と豪語する新型ミサイル。本当に迎撃は不可能なのか?西側の軍事専門家は、既存の防空システムで十分に対抗可能だと反論しています。この記事では、その詳細とウクライナ情勢への影響について解説します。
専門家「西側防空システムで迎撃可能」
オスロ核プロジェクトの軍事専門家、ファビアン・ホフマン博士はCNNの取材に対し、プーチン大統領の主張に異議を唱えました。ホフマン氏によると、米国やイスラエル製の防空システムであれば、ロシアの新型多弾頭ミサイルの迎撃は可能とのこと。具体的には、イージス艦に搭載されるSM-3、地上配備型のイージス・アショア、イスラエルのArrow 3、そしてアメリカのTHAAD(サード)といったシステムが有効だと指摘しています。
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コストが課題?迎撃費用は高額に
ただし、ホフマン氏は迎撃のコストの高さを懸念材料として挙げています。多弾頭ミサイルは複数の弾頭を同時に発射するため、迎撃には多数の迎撃ミサイルが必要となり、莫大な費用がかかるのです。「迎撃するよりも、コスト効率の方が大きな問題になる」とホフマン氏は述べています。
ウクライナの防空システム強化が急務
ウクライナは現在、これらの高度な防空システムを保有していません。ゼレンスキー大統領は、ロシアの新型ミサイルの脅威に対抗するため、西側諸国との間で新たな防空システムの供与について協議を進めていることを明らかにしました。
新型ミサイルをめぐる攻防の行方
ロシアの新型ミサイルと西側防空システム。この攻防の行方が、今後のウクライナ紛争の展開を大きく左右する可能性があります。ウクライナへの防空支援の強化が、喫緊の課題と言えるでしょう。
専門家の見解
軍事アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「ロシアの新型ミサイルは、西側諸国に対する軍事的優位性を誇示するためのプロパガンダ的な側面も強い。西側諸国が効果的な防空システムをウクライナに提供することで、ロシアの思惑をくじくことができるだろう」と分析しています。
まとめ
プーチン大統領が「迎撃不能」と主張するロシアの新型ミサイル。しかし専門家は、西側の既存の防空システムで迎撃可能だと分析しています。課題は迎撃にかかるコストの高さです。ウクライナへの防空支援の強化が、今後の紛争の行方を左右する重要な要素となるでしょう。