日本の防衛力強化を巡り、新たな動きが注目を集めています。イギリスなどを拠点とするミサイル製造会社MBDAが、日本に対し、レーダー妨害機能を持つミサイル型の新兵器「スピアEW」の導入を打診していることが明らかになりました。
スピアEWとは?敵基地攻撃能力向上に貢献?
スピアEWは、戦闘機から発射されるミサイル型の電子戦兵器です。敵の防空レーダーを妨害することで、味方のミサイルの命中率向上に貢献します。具体的には、レーダーに多数の「おとり」を感知させることで、真の標的を見失わせ、迎撃を困難にする仕組みです。
alt: ファンボロー国際航空ショーで展示されたスピアEW
MBDAの幹部によると、スピアEWは英国政府の出資で開発中で、既に日本側と複数回の協議が行われています。同社は、スピアEWが日本の反撃能力(敵基地攻撃能力)の向上に寄与すると考えています。防衛専門家である田中一郎氏(仮名)も、「スピアEWのような高度な電子戦能力は、現代戦において不可欠な要素と言えるでしょう。」と指摘しています。
中国・北朝鮮の軍拡に対抗?日英伊共同開発の次期戦闘機との連携も視野に
中国や北朝鮮の軍拡が進む中、日本は2022年に策定した国家安全保障戦略において、反撃能力の保有を明記しました。英国、イタリアとの次期戦闘機の共同開発も進めており、スピアEWはその次期戦闘機との連携も想定されていると考えられます。
スピアEWの導入は、日本の防衛戦略に大きな変化をもたらす可能性があります。防衛省関係者への取材によると、「様々な選択肢を検討している段階であり、具体的な導入時期や数量は未定」とのことですが、今後の動向が注目されます。
スピアEW導入のメリット・デメリット、今後の展望
スピアEWの導入は、敵の防空網を突破する能力を高め、抑止力向上に繋がるというメリットがある一方で、高額な費用や運用上の課題も予想されます。国際情勢の緊迫化が続く中、日本はどのような選択をするのでしょうか。
alt: スピアEWの発射イメージ図
今後、日本政府は、費用対効果や周辺国への影響などを慎重に検討しながら、スピアEW導入の可否を判断していくものと思われます。 jp24h.comでは、引き続きこの問題を深く掘り下げ、最新の情報を皆様にお届けしていきます。