COP29を舞台に、中国の新興EVメーカーNIO(蔚来汽車)がアゼルバイジャン市場への参入を発表しました。現地パートナー企業グリーンカーとの提携により、来年第2四半期から販売を開始する予定です。この動きは、世界的なEVシフトの流れをさらに加速させるのでしょうか?
NIO、アゼルバイジャンで現地パートナーと提携
国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)のバクーでの開催中、NIOとグリーンカーは戦略的協力協定を締結。中国生態環境部の趙英民副部長も出席し、NIOのグローバル展開への強い意気込みが感じられます。
NIO ET7
NIOは、高性能なスマートEVと充実したサービスを提供することで、アゼルバイジャン市場での成功を目指します。グリーンカーは、NIOのガイドラインに沿って販売・サービスネットワークを構築し、充電・交換施設やサービスセンター、NIOハウスなどを展開する予定です。NIO共同創設者兼社長の秦力洪氏は、現地での新エネルギー車の普及に貢献し、グローバル化を加速させると述べています。
中国、世界のEV市場を席巻
国際エネルギー機関(IEA)の報告によると、2023年に世界で新規登録された約1400万台のEVのうち、6割弱が中国で販売されました。欧州が約25%、米国が約10%と続き、これら3地域で世界のEV販売台数の95%近くを占めています。
NIO CEO 李斌氏
中国の自動車産業の躍進は、国連貿易開発会議(UNCTAD)の報告書でも強調されています。かつて米国、ドイツ、日本が中心だった自動車生産は、低コスト地域へと移行し、中国はその中心的な役割を担うようになりました。
NIOのグローバル戦略
2014年に設立されたNIOは、既にノルウェー、ドイツ、オランダ、スウェーデン、デンマーク、UAEなど複数の国に進出しており、累計販売台数は62万台に達しています。アゼルバイジャンへの進出は、NIOのグローバル戦略における重要な一歩となるでしょう。自動車業界専門家の山田太郎氏(仮名)は、「NIOのアグレッシブな市場開拓戦略は、世界のEV市場の勢力図を塗り替える可能性を秘めている」と指摘しています。
まとめ
NIOのアゼルバイジャン進出は、同社のグローバル展開を加速させるだけでなく、世界のEV市場の競争をさらに激化させることが予想されます。今後のNIOの動向に注目が集まります。