バルト海底ケーブル損傷事件:中国船「イ・ペン3」にスウェーデンが領海への移動要請

バルト海で発生した海底ケーブル損傷事件。スウェーデン首相が中国船「イ・ペン3」に領海への移動を要請したというニュースは、国際的な注目を集めています。jp24h.comでは、この事件の背景、現状、今後の展開について詳しく解説します。

バルト海底ケーブル損傷事件の概要

2024年11月17日から18日にかけて、フィンランドとドイツ、スウェーデンとリトアニアを結ぶ2本の海底ケーブルが損傷しました。破壊工作の可能性が疑われる中、デンマーク国防軍は中国貨物船「イ・ペン3」が事件発生時に現場付近を航行していたことを発表。スウェーデン政府は、事件の真相究明のため、中国側に「イ・ペン3」のスウェーデン領海への移動を要請しました。

デンマーク・ユトランド半島付近を航行する船舶(2024年11月20日撮影)デンマーク・ユトランド半島付近を航行する船舶(2024年11月20日撮影)

スウェーデン首相、中国への協力要請を強調

クリステション首相は記者会見で、中国船「イ・ペン3」と中国側に連絡を取り、スウェーデン領海への移動を希望する旨を伝えたと発表しました。首相は中国側への非難ではなく、事件の真相究明のための協力を求めていることを強調。海底ケーブルの損傷はスウェーデンの排他的経済水域(EEZ)内で発生しており、スウェーデン検察当局はすでに予備調査を開始しています。

中国船「イ・ペン3」の動向

「イ・ペン3」は11月15日にロシアの港を出港後、ケーブルが損傷した海域に到達。この海域では、他の船舶も航行していました。クリステション首相は、短期間に深刻なケーブル損傷が2度発生したことを指摘し、中国側の積極的な協力に期待を示しました。

海底ケーブルの模式図海底ケーブルの模式図

事件の背景と今後の影響

バルト海は、ヨーロッパ諸国にとって重要な通信インフラが集中する海域です。海底ケーブルの損傷は、国際通信や経済活動に大きな影響を与える可能性があります。専門家の中には、「今回の事件は、地政学的な緊張の高まりを反映している」と指摘する声もあります。今後の国際情勢、そして中国側の対応に注目が集まります。

まとめ

バルト海底ケーブル損傷事件は、未だ多くの謎に包まれています。スウェーデン政府の調査、そして中国側の対応が事件解明の鍵を握ることになりそうです。jp24h.comでは、引き続きこの事件の最新情報をお届けします。