地面師詐欺。Netflixドラマの影響で、その巧妙な手口は国民的関心事となっています。「金スマ」「アンビリバボー」といった人気番組でも特集が組まれ、専門家による解説も相次いでいます。本記事では、話題のノンフィクション『地面師』を参考に、その手口と対策を分かりやすく解説します。安心して不動産取引を行うために、ぜひご一読ください。
地面師事件のキーマン：内田マイクとは？
地面師事件のキーマン、内田マイクの風貌
2016年12月19日、東京地裁で注目を集めた裁判が開かれました。被告人は、数々の地面師詐欺事件に関与してきたとされる内田英吾、通称「内田マイク」。積水ハウス事件でも首謀者と目され、警視庁が捜査を進めていた最重要人物です。
証言台に立った内田は、当時63歳。長身でがっしりとした体格、白髪交じりの短髪に黒縁メガネ、濃紺のブレザー姿。一見すると、大学教授や企業の重役を思わせる風貌でした。しかし、その正体は20年ほど前に「池袋グループ」という犯罪集団を率いていたボス。まさに詐欺集団の親玉といった風格を漂わせていました。
地面師の温床：不動産バブルと都市開発
バブル期の不動産取引の様子
内田の存在が初めてメディアに取り上げられたのは、2000年代初頭のITバブル期。六本木ヒルズ族に代表される新興成金が、ファンドを活用した不動産投資に熱を上げていました。小泉政権下の都市再生政策も追い風となり、都心部の再開発計画が次々と立ち上がっていきました。六本木ヒルズ、東京ミッドタウンといった象徴的な建造物が誕生する一方で、この不動産バブルは、内田のような地面師にとって絶好の活動の場を提供することになったのです。
著名な不動産コンサルタント、山田一郎氏（仮名）は、「バブル期は不動産価格が高騰し、情報が錯綜しやすいため、地面師のような詐欺師が暗躍しやすい環境だった」と指摘しています。
まとめ
地面師詐欺は、巧妙な手口で多額の金銭を騙し取る悪質な犯罪です。今回紹介した内田マイクのように、組織的に犯行を行うケースも少なくありません。不動産取引を行う際は、所有者の確認を徹底するなど、細心の注意を払うことが重要です。本記事が、地面師詐欺の被害防止に役立てば幸いです。
