今晩は、夜空に輝く国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」を見つける絶好の機会です!特に西日本から東日本にかけては晴天が予想され、観測条件は良好。東北から近畿地方にかけては、きぼうが空高くを通過するため、より見やすい角度で観測できるでしょう。この記事では、きぼうの観測方法や見られる時間、方角など、知っておきたい情報を詳しく解説します。
きぼう(ISS)ってどんなもの?いつ、どこで見えるの?
国際宇宙ステーション(ISS)は、地上約400km上空を周回する巨大な有人実験施設。「きぼう」とは、ISSに設置された日本の実験棟の愛称です。サッカー場ほどの大きさを持つISSは、約90分で地球を一周する驚異的な速度で飛行しています。条件が揃えば、地上から肉眼でその輝きを捉えることができるのです。
今晩、2024年12月2日は、沖縄を除く日本各地で「きぼう」を観測できるチャンス!特に東北から近畿地方では、観測しやすい角度でISSが通過します。各地とも見え始める時刻は18時04分頃で、3~4分ほど観測可能です。
ISSが最も接近する時間帯の方角は、北日本では南西、関東地方ではほぼ南、北陸地方ではほぼ北、近畿地方などでは北東の方角です。夜空に輝く星のように、飛行機よりも速いスピードで移動していく光を見つけたら、それが「きぼう」かもしれません。肉眼で探すのがおすすめです。望遠鏡を使うと視野が狭くなり、見逃してしまう可能性があります。
夜空に浮かぶISSきぼうの想像図
仕事帰りに夜空を見上げてみよう!好条件の地域は?
2024年12月2日夜は、九州から東北南部にかけて晴天となる地域が多く、きぼうの観測には絶好のコンディションです。東北北部や北海道は雲が広がりやすいため、観測は難しいかもしれません。
北陸や関東地方では、きぼうがほぼ真上を通過するため、観測条件は非常に良好。多少建物があっても、比較的暗い場所であれば観測できる可能性があります。中国、四国、九州地方では、地平線に近い低い位置を通過するため、周囲に建物がなく開けた場所での観測がおすすめです。
天気図
昨日は新月だったため、月明かりの影響も少なく、絶好の観測日和と言えるでしょう。18時過ぎには観測可能となるため、仕事帰りに夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。
きぼうが見える3つの条件とは?
ISS「きぼう」を地上から観測するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
① 晴れていること
ISSは雲よりもはるかに高い宇宙空間を飛行しています。そのため、曇り空では地上から観測することはできません。
② ISSが自分の上空を通過すること
ISSは常に同じ軌道を周回していますが、地球は自転しているため、ISSが通過する位置は刻一刻と変化しています。ISSが自分のいる場所の上空付近を通過するタイミングでなければ観測できません。
③ 自分のいる場所は夜、ISSは昼であること
ISS自体は発光しておらず、太陽光を反射して輝いています。地上からISSを観測するためには、ISSに太陽光が当たっている昼間の状態で、かつ地上は夜である必要があります。地上から約400km上空にあるISSは、地上で日が沈んだ後もしばらくの間は太陽光に照らされています。同様に、地上の日の出よりも前にISSには太陽光が当たり始めています。日の出前や日没後の約2時間は、地上は夜ですが、上空400kmではまだ昼間です。この時間帯にISSが自分の上空付近を通過すると、観測することが可能となります。
地球とISSの位置関係
2024年12月2日夜は、これらの3つの条件が揃う地域が多いため、多くの人にとって「きぼう」との出会いのチャンスとなるでしょう。宇宙への憧憬を胸に、夜空を見上げてみてはいかがでしょうか。