韓国、非常戒厳令発令!尹大統領「国家崩壊の危機」

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は3日、緊急談話を発表し、非常戒厳令を発令しました。国家崩壊の危機に瀕していると訴え、異例の事態に韓国国民は衝撃を受けています。本記事では、非常戒厳令発令の背景、尹大統領の発言内容、そして今後の韓国情勢について詳しく解説します。

非常戒厳令発令の背景:国会との対立激化

尹大統領は談話の中で、韓国国会との深刻な対立を非常戒厳令発令の理由として挙げました。与野党対立が激化する中、国会は現政権発足後、22件の政府官僚弾劾訴追案を発議。6月の22代国会発足後も10人目の弾劾を推進するなど、政争が激化の一途を辿っていました。

altalt尹大統領の緊急談話の様子。国民に向けて深刻な表情で語りかけた。(写真:朝鮮日報日本語版)

こうした国会の動きに対し、尹大統領は「世界どの国にも例がない前代未聞の状況」と強く非難。「判事や検事の弾劾、行政安全部長官、放送通信委員長、監査院長、国防部長官への弾劾の試みなど、司法・行政機能を麻痺させている」と批判しました。

国家予算をめぐる攻防:麻薬対策予算も削減?

さらに、国家予算をめぐる与野党の対立も深刻化。尹大統領は、国会が国家の根幹機能に関わる予算や麻薬犯罪対策、民生治安維持のための予算を全額削減したと指摘。「国家財政を翻弄する行為であり、大韓民国を麻薬天国、民生治安の恐慌状態に陥れた」と批判しました。

altalt国会の様子。与野党の対立激化が国家の危機を招いた。(写真:朝鮮日報日本語版)

専門家の間では、予算削減が治安悪化につながる可能性が懸念されています。韓国治安政策研究所のキム・ヨンチョル氏は「麻薬対策予算の削減は、麻薬犯罪の増加を招き、国民の安全を脅かす」と警鐘を鳴らしています。

尹大統領の怒り:「内乱を企てる反国家行為」

尹大統領は、国会のこうした行動を「自由大韓民国の憲政秩序を踏みにじり、憲法と法によって建てられた正当な国家機関を撹乱させる内乱を企てる明白な反国家行為」と厳しく断罪。国家崩壊の危機感をあらわにしました。

今後の韓国情勢:さらなる混乱も

非常戒厳令の発令により、韓国情勢は予断を許さない状況となっています。今後、国会と大統領府の対立がさらに激化し、政治的混乱が深まる可能性も懸念されています。今後の動向に、国内外から注目が集まっています。