近年、闇バイトによる強盗事件が世間を騒がせています。大切な家族や財産を守るためには、万が一の事態に備えておくことが重要です。この記事では、効果的な防犯対策と、もしもの時に役立つ正当防衛の法的知識について解説します。
闇バイト強盗の実態と増加する不安
首都圏を中心に闇バイト強盗事件が増加傾向にあり、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。家の中でもっとも危険な場所はどこか、改めて考えてみる必要があるでしょう。こうした状況を受け、窓ガラスを防犯フィルムで補強したり、センサーライトを設置するなど、防犯グッズへの需要が高まっています。また、強盗犯による暴行で死傷するケースも発生していることから、催涙スプレーやスタンガンといった護身グッズの売れ行きも好調です。
alt 窓ガラスの防犯対策
正当防衛とは？法的根拠を理解する
護身グッズで反撃した場合、強盗犯に怪我を負わせたり、最悪の場合、死に至らしめる可能性も考えられます。このような場合、どのような法的根拠に基づき「正当防衛」が認められるのでしょうか。
刑法と盗犯等防止法の違い
正当防衛は、刑法36条1項と盗犯等防止法1条の2つで規定されています。刑事事件に詳しい架空法律事務所の山田一郎弁護士によると、一般的には刑法が適用されますが、窃盗犯や強盗犯から身を守るための防衛行為といった特定のケースでは、刑法の特則である盗犯等防止法が適用される可能性が高いとのことです。
刑法36条1項では、「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない」とされています。どのような行為がこれに該当するかは個々の状況によって判断されますが、いずれの場合も「やむを得ずにした行為」であること、つまり防衛手段の「相当性」が求められます。
一方、盗犯等防止法1条1項では、「自己又は他人の生命、身体又は貞操に対する現在の危険を排除する為犯人を殺傷したるときは刑法第36条第1項の防衛行為ありたるものとす」と定められており、刑法に比べて相当性の要件は緩和されると解釈されています。
なぜ正当防衛が2つの法律で規定されているのかというと、窃盗や強盗の被害者の防衛行為について、正当防衛をより認めやすくするためだと考えられています。
効果的な防犯対策で安全を確保
強盗被害を未防ぐためには、日頃からの防犯対策が重要です。窓やドアの施錠はもちろん、防犯カメラやセンサーライトの設置、地域住民との連携なども有効です。また、家族で緊急時の対応について話し合っておくことも大切です。
まとめ：安全な暮らしを守るために
闇バイト強盗から身を守るためには、防犯対策と正当防衛の知識を身につけることが重要です。この記事が、皆さまの安全な暮らしを守るための一助となれば幸いです。
ご自身の状況に合わせた防犯対策を実施し、安心して暮らせる環境づくりに努めましょう。
