マイナンバーカードと一体化した「マイナンバーカード保険証」の新制度が12月2日にスタート。しかし、初日から混乱が生じ、多くの自治体で問い合わせが殺到する事態となりました。国民皆保険制度の今後を左右する重要な転換期において、現場では何が起こっているのでしょうか?この記事では、新制度開始直後の状況を詳しく解説し、皆さんの疑問にお答えします。
新制度スタート!現場の混乱を徹底解説
12月2日、健康保険証の新規発行が停止され、マイナンバーカード保険証への移行が本格的に開始されました。多くのメディアで事前に報道されていましたが、移行初日から混乱が生じているようです。東京都内のある区役所では、初日に電話による問い合わせがなんと173件も寄せられました。
alt東京都内の区役所の窓口。新制度開始に伴い、多くの問い合わせが寄せられている。
担当者によると、「保険証の期限は2025年9月30日と書かれているが使えなくなってしまうのか?」といった基本的な質問から、「資格確認書が届いていない」という声まで、様々な問い合わせがあったとのこと。マイナンバーカード保険証を持っていない人には「資格確認書」が送付される予定ですが、これは保険証の期限が来る前に届けられるもので、12月2日までに届くものではありません。
一方で、すでにマイナンバーカード保険証を持っている人からも「マイナ保険証を解除したい」という問い合わせもあったそうです。これまでマイナンバーカード保険証をめぐっては、本人とは別の人物が紐付けされていたり、マイナンバーが誤って登録されたりと、様々なトラブルが発生していました。そのため、登録解除を望む声も上がっていたのです。ちなみに、利用登録の解除は10月28日から可能となっています。
保有者も混乱!?事前通知で更なる疑問
この区役所では、新制度開始に伴う問い合わせに対応するため、20人体制で臨んだとのこと。担当者は、「現行の保険証が発行されなくなるという報道が増えたことで、問い合わせが増えたのだと認識しています」と語っています。しかし、区役所側としてはポスター掲示や通知送付など、事前に周知してきた自負があったため、当日になって多くの問い合わせがあったことには少なからずショックを受けている様子でした。
実は、この事前通知自体が更なる混乱を招いた要因の一つとなっています。10月頃に送付された「医療保険のデータベースに登録されている個人番号(マイナンバー)のお知らせ」には、《保険証に表示されている、あなたの保険資格データは、国民健康保険制度のデータベースに登録されており、マイナ保険証をご利用いただける状態となっています。マイナ保険証をお持ちであれば、ぜひ、ご利用ください》と記載されていました。
この通知を受け取った人の中には、すでにマイナンバーカード保険証を利用している人からも、「医療機関とのデータ共有が未だにできていないのではないか?」「これから運転免許証とも共有されるというのに大丈夫か?」といった疑問の声が上がったとのこと。
さらに、「通知されたマイナンバーは下4桁だけだが、本当に合っているのか?」という問い合わせもあったそうです。すでにマイナンバーカード保険証を持っている人まで混乱させてしまったこの通知。なぜこのような通知を送付したのか、疑問が残ります。
今後の展望と課題
今回の新制度開始に伴う混乱は、国民にとって大きな不安材料となっています。医療制度の根幹に関わる変更であるだけに、政府には丁寧な説明と万全な対策が求められます。今後の動向を注視していく必要があるでしょう。