TBS系の人気番組「プレバト!!」の俳句コーナーで、5日に放送された回が話題を呼んでいます。お題「銭湯」で、タレントの村重杏奈さんが季語をなんと3つも盛り込んだ前代未聞の俳句を披露し、俳句指導の松井いつき先生を驚かせました。さらに、お笑いコンビ・トータルテンボスの藤田憲右さんが披露したダジャレ俳句はわずか5点という低評価を受け、松井先生を激怒させる事態に発展。一体何が起きたのでしょうか?
村重杏奈、季語3つで松井先生を困惑させる
才能ナシ10点と辛口評価を受けた村重さんの俳句は、「湯冷めして おばにおこられ こたつみかん」。なんと「湯冷め」「こたつ」「みかん」と3つも季語が使用されていました。名人の中田喜子さんもすぐさまこの点に気づき、村重さんは「いっぱい調べたんです。(季語は)入っていれば入っているほどいいのかなって」と発言。これには松井先生も言葉を失い、「懐かしい気すらする」と遠い目をする場面も。番組初期の頃を思い起こさせるような、微笑ましいハプニングとなりました。
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松井先生は、「季語は主役。17音の小さな舞台に主役3人もいたらぐちゃぐちゃになるでしょ?1人にして」と、分かりやすく説明しましたが、村重さんは理解に苦戦している様子でした。俳句初心者には季語の選び方や配置が難しいことを改めて感じさせる一幕でした。俳句の世界では、少ない言葉で情景を表現することが重要であり、季語はその中心となる大切な要素です。複数の季語を使うことで、表現が散漫になり、焦点がぼやけてしまう可能性があります。
ダジャレ俳句で松井先生激怒!藤田の珍句に厳しい指導
村重さんの10点をさらに下回る5点という衝撃的な点数を叩き出したのが、トータルテンボスの藤田憲右さん。「体育の日 ビリになっても せんとうだ」というダジャレ俳句に、松井先生は「あなた。本気で来てんの?」と激怒。「ただのダジャレ。自分が満足しているだけ。こういうのは二度と持ってきてはいけません!」と厳しい言葉を投げかけました。
俳句は言葉遊びではなく、作者の感性を表現する芸術です。ダジャレで笑いを誘うのはバラエティ番組では有効ですが、俳句の世界では評価されにくい傾向があります。藤田さんの俳句は、言葉の響きの一致に焦点を当てすぎて、情景描写や季節感が欠如していた点が指摘されたと言えるでしょう。
著名な俳人、小林一茶も「俳句は心の鏡」と述べています。つまり、俳句は作者の内面や世界観を反映するものであり、言葉遊びで終わらせてはいけないのです。藤田さんの俳句は、この点において松井先生から厳しい評価を受けたと言えるでしょう。
松井先生、添削で可能性を示す
一方で、松井先生は「体育の日」と「銭湯」の組み合わせには可能性を感じているようで、「ビリもまた良し 体育の日の銭湯」と添削。これには藤田さんは「先生に認められた」と大喜び。厳しい指導の中にも、俳句上達へのヒントが隠されていたようです。
松井先生の添削は、ダジャレを取り除き、情景描写に焦点を当てたものとなっています。体育の日に銭湯に行くという行為に、どのような感情や情景が伴うのか、読者に想像させる余地を残すことで、俳句としての奥行きが生まれています。
まとめ
今回の「プレバト!!」俳句コーナーは、季語の重要性やダジャレ俳句の是非など、俳句を学ぶ上で多くの示唆を与えてくれる内容となりました。村重さんと藤田さんの失敗から学ぶことで、私たちも俳句の奥深さを再認識し、より深く俳句の世界を楽しむことができるのではないでしょうか。次回の放送も楽しみです!