中山美穂さんの突然の訃報に、日本中が悲しみに包まれています。12月6日に54歳という若さでこの世を去った彼女の死因は、入浴中の不慮の事故であったことが8日に明らかになりました。公式サイトでの発表によると、検視の結果、事件性は確認されていないとのことです。今回は、入浴中に発生する事故のリスクと、その予防策について詳しく解説します。
入浴中の事故:何が起きたのか?
医師で医療ジャーナリストの森田豊氏によると、公表された情報から推測すると、浴槽内で発生した可能性のある事故として、(1)深い眠り、(2)熱中症、(3)ヒートショックの3点が考えられます。
深い眠り
深い眠りに陥ってしまう原因としては、疲労、医薬品の服用、飲酒などが挙げられます。これらの要因によって、入浴中に意識を失い、湯船に顔が浸かってしまった場合、窒息死してしまう危険性があります。
中山美穂さん(2009年撮影)
熱中症
熱い湯に長時間浸かっていると、脱水症状を引き起こし、熱中症になる可能性があります。熱中症によって意識を失うと、溺死の危険性が高まります。
ヒートショック
急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすヒートショック。今回のケースでは、検視の結果、心筋梗塞や脳卒中の兆候は見られなかったこと、そして中山さんが50代前半であったことから、ヒートショックの可能性は低いと考えられています。
入浴中の事故を防ぐために
消費者庁の統計によると、2019年に浴槽内で亡くなった人は4900人と、交通事故死者数の約2倍にものぼり、2008年から約1.5倍に増加しています。入浴は私たちの生活に欠かせないものですが、同時に多くのリスクも潜んでいます。
湯温と入浴時間の目安
入浴中の事故を防ぐためには、湯温は41度以下、入浴時間は10分以内を目安にすることが重要です。また、入浴前後は水分をしっかりと補給し、飲酒後や体調が悪い時は入浴を控えるようにしましょう。
家族と一緒に入浴する、または定期的に声をかける
一人暮らしの方は特に、家族や友人と一緒に入浴する、または定期的に声をかけるなどの対策も有効です。
まとめ:安全な入浴を心がけましょう
中山美穂さんの訃報は、入浴中の事故の危険性を改めて認識させる出来事となりました。日々の生活の中で当たり前にしている入浴ですが、安全に配慮することで、悲しい事故を防ぐことができます。湯温、入浴時間、体調管理など、今回ご紹介したポイントを参考に、安全な入浴を心がけましょう。