「首相と与党代表による体制、憲法に合致しているか」…米大使、韓国に問う(1)


関連事情に明るい複数の消息筋によると、外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)長官は8日夜にゴールドバーグ駐韓米大使と会い、同日午前に発表された「共同国政運営体制」などについて説明した。趙長官とゴールドバーグ大使は戒厳事態直後の5日にも会ったが、3日ぶりに再度会ったのは政府与党のこうした対応方針について説明するのが主な理由だった可能性が大きい。

韓代表は韓首相と国民向け共同談話を通じ尹大統領の「秩序正しい早期退陣」を推進するとし、「(双方が)週1回以上の定例会合などを通じて、経済、外交、国防など緊急な懸案を議論し対策をまとめる」と明らかにした。韓首相は「韓米、韓米日、そしてわれわれの友邦との信頼を維持するのに外交部長官を中心に全内閣が最善を尽くすだろう」と明らかにした。

ある消息筋は「説明を聞いたゴールドバーグ大使はこれに対し 「(そうした体制は)韓国憲法に合致する措置なのか」などと尋ねたと承知している」と伝えた。また別の消息筋は「政界やメディアなどで提起される議論があるだけにこれに対する意見交換がなされたとみるのが自然だろう」と説明した。

実際に「共同国政運営体制」に対し野党は憲法違反だとして批判している。「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は「大統領に事故があったのでもない状態でしばらく第一線から後退させその権限を首相と与党代表が行使するという奇怪で想像に絶する内容」と指摘した。

韓国憲法第71条は「大統領が空席になったり事故により職務を遂行できない時は、首相、法律が定めた閣僚の順でその権限を代行する」と規定している。首相が権限を代行しようとする時は死亡や辞任、罷免のように空位となる時や、重大な疾病や失踪、拘束状態など事故である事由が明確でなければならない。与党代表は権限代行の主体にも含まれない。

空位や事故ではない状況で韓首相や韓代表が外交的に韓国を代表して首脳外交を遂行する資格があるのかとの質問が続く理由だ。外交や国防分野の意思決定は大統領の固有権限である点でさらに大きな議論になる恐れもある。

これと関連し米国務省も中央日報の質疑に8日、「米国は韓国国会の処理結果と追加措置と関連した議論に注目している。われわれは憲法に基づき韓国の民主的制度と手続きが完全かつ適切に作動することを促す」と答えた。前日尹大統領弾劾案が与党議員の集団ボイコットによる投票不成立により通常国会で廃棄されたことに対しても国務省は同じ立場を出した。



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