スクールカウンセラー雇い止め問題:50代男性の苦悩と「貧困強制社会」の現実

現代日本の非正規雇用問題が深刻化し、所得格差の拡大、そして一度貧困に陥ると抜け出せない「貧困強制社会」の様相を呈しています。今回は、東京都でスクールカウンセラー(SC)として約10年勤務していた50代男性、トモアキさん(仮名)のケースを通して、この問題に迫ります。

突然の雇い止めと生活苦

トモアキさんは、3校のSCを兼任し、年収約650万円で安定した生活を送っていました。しかし、今年3月、突如として雇い止めを通告され、生活は一変。家賃の支払いにさえ困窮する状況に追い込まれています。

alt textalt text東京都のスクールカウンセラーとして雇い止めを受けたトモアキさん。写真はイメージです。

トモアキさんを含め、同じ時期に250人ものSCが雇い止めされました。10月には、このうち10人が東京都を相手に地位確認などを求めて提訴。トモアキさんは、原告団の中で唯一の男性です。

パワハラ面接の実態

経済的な苦境に加え、トモアキさんを苦しめているのは、雇い止めに先立って行われた面接試験です。「否定ありきのパワハラ面接だった」と彼は訴えます。

面接での不可解なやりとり

面接でのやりとりを一部再現してみましょう。

面接官:「SCの仕事で嬉しかったことを挙げてください。」

トモアキさん:「授業観察中、落ち着きのない子どもに声をかけたところ、集中できるようになり、後日、お礼を言われたことです。」

面接官:「先生でもないのに授業中に声をかけたんですか!?」

トモアキさん:「管理職からも積極的に声かけをするように言われていたので…」

面接官:(信じられないという表情で首を横に振る)

面接官:「保護者や子どもから『二度と話したくない』と言われたらどうしますか?」

トモアキさん:「無理に前面に出ず、先生方の後方支援に回ります。」

面接官:「それでも話を聞きたくないと言われたら?」

トモアキさん:(心の中で「後方支援に回るって言ってるのに、『話を聞きたくない』って矛盾してないか?」と疑問に思う)

alt textalt text東京都教育委員会から届いた不合格通知(イメージ)

面接官は2人。1人は終始仏頂面、もう1人は何を答えても首をかしげるばかり。説明が長いと言われたかと思えば、要約すると説明不足だと指摘されるなど、わずか5分ほどの面接は終始矛盾に満ちていたとトモアキさんは振り返ります。

専門家の見解

教育問題に詳しいA大学B教授は、「このような事例は氷山の一角に過ぎない可能性がある。非正規雇用の増加は、教育現場の不安定化につながりかねない」と指摘します。

まとめ

トモアキさんのケースは、現代日本における非正規雇用問題の深刻さを改めて浮き彫りにしています。安定した職を失い、貧困に陥るリスクは誰にでもあると言えるでしょう。 私たちはこの問題について、もっと真剣に考え、対策を講じる必要があります。

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