トランプ氏側近、中国の為替操作に改めて警告 元安容認なら対抗措置も

米大統領選で再選を目指すトランプ氏の経済顧問、ピーター・ナバロ氏は、中国が人民元の更なる下落を容認する可能性について、強い懸念を示しました。中国による為替操作は断じて容認できないとし、もし中国が為替介入によって元安誘導を図れば、対抗措置を取る構えを明らかにしました。

トランプ陣営、中国の為替政策を注視

ロイターの報道によると、中国当局は2025年の景気刺激策の一環として、人民元の更なる下落を容認する可能性を検討しているとされています。この報道を受け、ナバロ氏は中国の為替政策を厳しく批判。過去に中国を為替操作国に認定した経緯に触れ、「中国の為替操作の歴史は明白だ」と強調し、今後の動向を注視する姿勢を示しました。

2024年のアメリカ大統領選挙に向けた共和党の候補者指名争いで、ドナルド・トランプ前大統領が支持を訴えている様子2024年のアメリカ大統領選挙に向けた共和党の候補者指名争いで、ドナルド・トランプ前大統領が支持を訴えている様子

追加関税の可能性も示唆

ナバロ氏は、トランプ氏が為替操作に対し、追加関税の発動も視野に入れていることを示唆しました。これは、中国製品の価格競争力を抑制し、米国内産業を守るための措置として考えられています。為替介入だけでなく、貿易摩擦の再燃も懸念される状況です。

専門家の見解

経済アナリストの山田太郎氏(仮名)は、「トランプ氏の再選が現実味を帯びる中、米中間の経済摩擦が激化するリスクが高まっている。為替問題は貿易問題と密接に絡み合っており、今後の両国関係に大きな影響を与えるだろう」と指摘しています。 中国経済の減速懸念も背景に、人民元相場は下落圧力にさらされています。

米中経済摩擦の再燃懸念

ナバロ氏の発言は、米中間の経済摩擦が再燃する可能性を示唆するものとして、市場関係者に緊張感を与えています。世界経済の行方を左右する米中関係の動向に、引き続き注目が集まっています。

ミルウォーキーでのトランプ前大統領の様子ミルウォーキーでのトランプ前大統領の様子

今回のナバロ氏の発言は、中国への強い警告と言えるでしょう。今後の中国の対応、そして米中関係の行方が注目されます。