韓国で2023年3月に発令された非常戒厳宣言。その舞台裏で、チョ・テヨル外交部長官が尹錫悦大統領に再考を促していたことが明らかになりました。一体、何が起こっていたのでしょうか?
外交部長官の奔走:大統領への説得工作
チョ長官は国務会議の場で、尹大統領に非常戒厳宣言の再考を繰り返し要請したと証言しました。「外交的影響だけでなく、韓国が70年間積み上げてきた成果を損なう可能性がある」と切実に訴えたにもかかわらず、大統領は「もはや後戻りはできない」と拒否したといいます。
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3日午後8時50分頃、大統領執務室に到着したチョ長官。そこにはすでに尹大統領、ハン・ドクス首相、キム・ヨンヒョン前国防部長官らが出席していました。尹大統領から戒厳令発令の意向と指示事項が書かれた紙を受け取ったチョ長官は、ハン首相からの問いかけに対し、改めて大統領に再考を促したと主張しています。
揺るがぬ大統領の決意:戒厳令発令へ
国務会議では、尹大統領は12日の国民向け談話と同様の内容を語り、「自身の判断で行う」という立場を崩しませんでした。チョ長官は退席しようとする大統領に再度再考を要請しましたが、大統領は「状況はすでに終結した」と一蹴し、そのまま戒厳令を発令したのです。
外交への影響は?深刻なダメージを認める外相
大統領の出国禁止措置などにより外交に空白が生じたことについて、チョ長官は「深刻なダメージがある」と認めました。戒厳令発令当夜、フィリップ・ゴールドバーグ駐韓米国大使からの電話に出なかった理由については、「外交部長官としての責務と個人的信念の間で深く苦悩していた」と説明しています。
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著名な政治学者、イ・ジョンソク教授(仮名)は、「今回の戒厳令発令は、大統領の強硬な姿勢が顕著に表れた事例と言えるでしょう。外交部長官の説得にも耳を貸さなかったという事実は、今後の政治運営にも影響を与える可能性があります」と分析しています。
まとめ:今後の韓国政局に影を落とす戒厳令問題
非常戒厳宣言をめぐる一連の出来事は、韓国政局に大きな波紋を広げています。大統領の独断専行とも取れる今回の決断は、今後の政権運営にどのような影響を及ぼすのか、引き続き注目が集まります。