King & Prince(キンプリ)の6枚目のオリジナルアルバム「Re:ERA」が11月に発売されました。初日の売上は約18.6万枚でオリコンデイリーアルバムランキング1位を獲得。前作「ピース」の初日売上約26.5万枚と比較すると減少していますが、そこには現代音楽シーンの潮流を捉えた戦略が隠されています。
先行配信がもたらす変化
「Re:ERA」は10月からサブスクリプションサービスやダウンロード販売で先行配信されていました。ツアー会場での予約特典などもありましたが、発売前に楽曲を聴ける環境がCDの売上枚数に影響を与えたことは否めません。
King & Princeの永瀬廉さんと高橋海人さん
しかし、この結果はキンプリ側も想定内。先行配信は、CD売上だけに捉われず、より多くの人に音楽を届け、ファン層を広げ、ライブ動員につなげるという、現代音楽シーンにおける「進化」への挑戦なのです。
音楽業界の新たなスタンダード
CD販売による利益よりも、配信を通してファンを獲得し、ライブへと誘導する手法は世界的な流れです。元キンプリメンバーが結成したNumber_iも同様の戦略をとっています。キンプリの先行配信は、彼らを意識したものではないとしても、従来の枠にとらわれない新たな挑戦と言えるでしょう。
業界の専門家の見解
音楽業界アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「CD販売は減少傾向にありますが、ストリーミングサービスの普及により、音楽の消費方法は多様化しています。King & Princeのように、先行配信で楽曲を広く届け、ライブパフォーマンスでファンを魅了する戦略は、今後の音楽業界のスタンダードとなる可能性を秘めています。」と分析しています。
手を振る永瀬廉さん
STARTO ENTERTAINMENT所属グループで先行配信後にCDを発売する流れは異例ですが、今後の音楽業界のトレンドを占う上で重要な事例となるかもしれません。キンプリの挑戦は、新たな時代におけるアーティストとファンの関係性を築くための、重要な一歩となるでしょう。
まとめ:キンプリの新たな挑戦
King & Princeのニューアルバム「Re:ERA」の先行配信戦略は、CD売上枚数という従来の指標だけでなく、より広い視野で音楽活動を展開していくという、彼らの強い意志の表れです。この挑戦が、今後の音楽シーンにどのような影響を与えるのか、注目が集まります。