外務省が在韓国日本大使館のホームページで、東京や福島、韓国・ソウルなど4都市の放射線量の掲載を始めたことが25日、わかった。両国内の放射線量に差がないことを示し、東京電力福島第1原発事故以降の放射能汚染に対する懸念を払拭するのが狙い。原則として毎日更新し、韓国語でも閲覧できる。
掲載は東京・新宿と福島県福島市、いわき市、ソウル市で、国や自治体が公表したデータを用いる。24日午後0時時点では、ソウル市が毎時0・119マイクロシーベルトだったのに対し、新宿は0・036マイクロシーベルト、福島市は0・132マイクロシーベルト、いわき市は0・060マイクロシーベルト(同市のみ測定機器の点検のため20日午後0時時点)と同水準だった。
外務省は24日から掲載を始め、前外相の河野太郎防衛相は同日、自身のツイッターに「韓国において日本の放射線量についての関心が高まっていることを受けての対応」と書き込んだ。
韓国政府は8月、日本産の一部の加工食品や農産物計17品目に対する放射性物質の検査を強化。韓国内では来年の東京五輪・パラリンピックに絡め、福島県産の食材に対する懸念の声も上がっている。