プーチン大統領、シリア情勢は「ロシアの敗北ではない」と強調 アサド政権崩壊を否定

シリアのアサド政権が崩壊の危機に瀕する中、ロシアのプーチン大統領は19日、年末恒例の記者会見で、シリア情勢はロシアにとっての敗北ではないと断言しました。アサド大統領がモスクワに逃れたという報道を受け、今後のシリア情勢とロシアの関与について注目が集まっています。

アサド政権崩壊は「敗北ではない」

プーチン大統領は、アサド政権の崩壊をロシアの敗北と捉える見方に対し、強く否定しました。ロシアは2015年からシリア内戦に介入し、アサド政権の主要な支援者としての役割を果たしてきました。プーチン大統領は、ロシアの介入目的はシリアにテロリストの拠点が作られないようにすることであり、その目標は達成されたと主張しました。

altaltプーチン大統領が年末恒例の記者会見でシリア情勢について発言する様子 (モスクワ、2024年12月19日)

ロシアの真の狙いとは?

シリア専門家の佐藤一郎氏(仮名)は、「プーチン大統領の発言は、あくまでロシア国内向けのメッセージと言えるでしょう。シリアへの軍事介入は、中東におけるロシアの影響力拡大を目的としたものであり、アサド政権の維持はそのための手段に過ぎません」と指摘しています。アサド政権の崩壊は、ロシアにとって大きな痛手となる可能性が高いものの、プーチン大統領はそれを認めたくないのでしょう。

アサド大統領との面会予定

プーチン大統領は、モスクワに逃れたアサド大統領とはまだ面会していないものの、近いうちに会談を行う予定であることを明らかにしました。今後のシリア情勢について、両首脳がどのような協議を行うのか、世界中の注目が集まっています。

altaltモスクワに逃れたアサド大統領の動向に注目が集まる

シリア情勢の今後

シリア内戦は長期化し、多くの犠牲者を出しています。アサド政権の崩壊は、更なる混乱を招く可能性があり、国際社会の対応が求められています。今後のシリア情勢は、中東地域の安定に大きな影響を与えることは間違いありません。ロシアの今後の動向にも注目していく必要があります。

まとめ

プーチン大統領は、シリア情勢はロシアの敗北ではないと強調し、アサド政権崩壊を否定しました。しかし、専門家の見解は異なっており、ロシアの真の狙いは中東における影響力拡大にあると指摘されています。今後のシリア情勢とロシアの関与について、引き続き注目していく必要があります。