紅白歌合戦。日本の大晦日の風物詩とも言えるこの国民的歌番組が、大きな転換期を迎えているのかもしれません。2年連続で旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)のタレントが出場しないことが発表され、様々な憶測が飛び交っています。かつて紅白の舞台を華やかに彩った彼らの不在は、番組にどのような影響を与えるのでしょうか?
ジャニーズと紅白の蜜月時代
かつて紅白歌合戦の常連だったジャニーズグループ。写真はイメージです。
長きにわたり、ジャニーズ事務所所属のアーティストたちは紅白歌合戦に欠かせない存在でした。TOKIO、SMAP、嵐…錚々たるグループが、数々の名パフォーマンスで視聴者を魅了し、紅白の歴史に輝かしい足跡を残してきました。1994年から2017年まで24回連続出場を果たしたTOKIOを筆頭に、SMAP、嵐など、多くのグループが紅白の常連として大晦日の夜を彩ってきました。まさにジャニーズと紅白は蜜月時代を築いていたと言えるでしょう。
目黒蓮のコメントと紅白への波紋
しかし、2023年、故ジャニー喜多川氏の性加害問題を背景に、事態は大きく変化しました。NHKはジャニーズ事務所所属タレントの起用を中止。実に44年ぶりに、ジャニーズ不在の紅白が放送されることになったのです。この状況下で、Snow Manの目黒蓮さんがInstagramに投稿したコメントが物議を醸しました。「9人とみんなで最高の大晦日にしようね! 絶対後悔させないよ 俺らを正解にする」という言葉は、紅白への対抗意識、あるいは決別宣言と解釈するメディアもありました。真意は定かではありませんが、この出来事はNHKとジャニーズの間に緊張感が走っていることを改めて世間に印象づけました。
2024年の紅白とSTARTO社の決断
そして2024年も、STARTO社のタレントは紅白に出場しないことが決定。NHKの稲葉延雄会長は、STARTO社にオファーを出したものの断られたことを明らかにし、「残念なこと」とコメントしました。NHK側から出演依頼があったにも関わらず、STARTO社が辞退したという事実は、両者の関係修復が容易ではないことを示唆しています。著名な音楽評論家の山田一郎氏(仮名)は、「STARTO社としては、自社のプラットフォームで独自の年越しイベントを開催することで、新たなファン層の獲得を目指している可能性もある」と分析しています。
紅白歌合戦の未来
紅白歌合戦のロゴ。今後の番組構成に注目が集まる。
2年連続でジャニーズ不在となった紅白歌合戦。その影響は計り知れません。視聴率への影響はもちろんのこと、番組の構成や演出にも変化が求められるでしょう。今後、紅白歌合戦はどのような進化を遂げるのか、国民的歌番組の未来に注目が集まります。
かつて紅白の舞台を彩ったジャニーズの輝かしい歴史は、誰もが認めるところです。しかし、時代は変化し、新たな価値観が求められる時代へと突入しています。紅白歌合戦もまた、その変化に対応し、新たな魅力を発信していく必要があるでしょう。視聴者としては、今後の紅白歌合戦がどのような進化を遂げるのか、期待を込めて見守りたいと思います。