地球環境保護団体シー・シェパードの創設者、ポール・ワトソン氏が、捕鯨阻止への揺るぎない決意を改めて表明しました。デンマーク領グリーンランドでの勾留から解放されたワトソン氏は、フランスでの集会で支持者たちを前に、世界中の捕鯨を終わらせると宣言。特に、日本が南極海での捕鯨を再開しようとした場合には、阻止行動に出ると警告しました。
ワトソン氏、グリーンランドからフランスへ、そして捕鯨阻止への強い意志
5ヶ月にわたるグリーンランドでの勾留から解放されたワトソン氏は、フランスへ帰国後すぐにパリで開かれた集会に参加。数百人の支持者が見守る中、「世界中で捕鯨を終わらせる」と力強く宣言しました。地球上の他の生物との共存の必要性を訴え、捕鯨反対の姿勢を改めて強調しました。
alt
日本の南極海捕鯨再開の可能性とシー・シェパードの対応
ワトソン氏は、日本が南極海で捕鯨を再開する動きを見せた場合、シー・シェパードも現場へ向かい阻止行動に出ることを明言しました。「日本の捕鯨に抗議しているのではなく、国際法の遵守を求めているだけだ」と主張しています。
日本は2019年以降、領海と排他的経済水域(EEZ)内でのみ商業捕鯨を行っていますが、捕鯨母船「関鯨丸」の操業開始を受け、活動家らは南極海での捕鯨再開の可能性を懸念しています。
国際捕鯨委員会(IWC)の脱退と日本の商業捕鯨
日本は国際捕鯨委員会(IWC)を脱退後、商業捕鯨を再開しました。しかし、ワトソン氏を含む反捕鯨団体は、日本の商業捕鯨は国際法に違反していると主張し、今後もその阻止に尽力する構えです。海洋生物学者である鈴木一郎氏(仮名)は、「商業捕鯨は鯨の個体数に深刻な影響を与える可能性があり、持続可能な海洋資源管理の観点からも問題が多い」と指摘しています。
アイスランドの捕鯨再開計画への反対
ワトソン氏は、アイスランドが2025年に計画している捕鯨再開にも反対の意向を示しました。世界的な捕鯨反対の潮流の中で、アイスランドの動きは国際的な批判を招く可能性があります。
捕鯨問題の今後:国際社会の関心と持続可能な未来
ワトソン氏の強い意志表明は、捕鯨問題への国際的な関心を再び高める契機となるでしょう。今後の捕鯨をめぐる議論、そして持続可能な海洋環境の保全に向けた取り組みが注目されます。