年賀状はもう古い?時代と共に変わる新年の挨拶

年賀状の文化、変わりつつあるのでしょうか?近年のSNS普及やデジタル化、そして2024年の郵便料金値上げを機に、年賀状離れが加速しているようです。本記事では、年賀状を取り巻く現状と、変化する新年の挨拶のカタチについて探っていきます。

値上げとデジタル化で加速する年賀状離れ

2024年10月1日の郵便料金値上げにより、はがきの料金は63円から85円へと大幅に上昇しました。この値上げをきっかけに、年賀状をやめる、いわゆる「年賀状じまい」を選択する人が増えているようです。100枚送るとなると2200円もの値上がりは、家計への負担も大きいですよね。

年賀状の束年賀状の束

企業もこの流れに追随し、年賀状廃止を進めています。その結果、年賀はがきの発行枚数は減少の一途を辿り、2024年は10億7000万枚まで落ち込む見込みです。これは過去最大級の減少幅で、来年には10億枚を割り込む可能性も示唆されています。

出版社ですら年賀状を送らなくなっている?

紙媒体を扱う出版社でさえ、年賀状廃止の動きが広がっています。著名なフードライターである佐藤先生(仮名)は、昨年受け取った年賀状はわずか2枚だったと語っています。多くの出版社や編集者と交流がある佐藤先生ですが、自身が出さなくなった途端、相手からも来なくなったそうです。

住所を知らない、手間がかかる… 年賀状離れの理由

なぜ年賀状を送らなくなったのか?理由は様々ですが、「費用がかかる」「面倒くさい」「SNSで済ませられる」といった声がよく聞かれます。特に若い世代では、LINEスタンプなどで新年の挨拶を済ませる文化が定着しており、手軽で親しみやすいと感じているようです。

また、「相手の住所を知らない」という理由も挙げられます。インターネットやSNSの普及により、メールアドレスやSNSアカウントは知っていても、住所を知らないケースが増えています。フリーランスなど、名刺に住所や電話番号を載せず、SNSアカウントのみを記載する人も珍しくありません。年賀状のためだけに住所を聞くのは、少しハードルが高いと感じる人もいるでしょう。

東京中央郵便局の風景東京中央郵便局の風景

家族写真はNG?変化する年賀状の常識

年賀状に家族写真や子どもの写真を載せることについても、賛否両論があります。微笑ましいと感じる人もいれば、「嫌味だ」「リア充アピールだ」と不快に思う人もいるようです。受け取る年賀状の枚数が減っている今、家族写真が以前より目立ってしまうのかもしれません。

新年の挨拶はどう変わる?

年賀状の減少傾向は今後も続くと予想されます。一方で、新年の挨拶そのものがなくなるわけではありません。デジタルツールを活用した新年の挨拶や、よりパーソナルなメッセージの交換など、時代と共に新たな形へと変化していくでしょう。大切なのは、相手に感謝の気持ちを伝えること。形式にとらわれず、自分に合った方法で新年の挨拶をしてみてはいかがでしょうか。