アゼルバイジャン航空機墜落:ロシア軍ミサイル被弾か、真相究明へ

アゼルバイジャン航空の旅客機がカザフスタン西部で墜落した事故は、ロシア軍の地対空ミサイルによる撃墜の可能性が浮上し、波紋を広げています。jp24h.comでは、この事件の背景と今後の展開について詳しく解説します。

ロシア軍ミサイル被弾の可能性が浮上

2024年12月25日、アゼルバイジャン首都バクー発、ロシア南部チェチェン共和国首都グロズヌイ行きのアゼルバイジャン航空旅客機がカザフスタン西部に墜落し、多くの犠牲者を出しました。ロイター通信は、アゼルバイジャン側の暫定的調査結果として、ロシア軍の移動式防空システム「パンツィリS」から発射された地対空ミサイルの被弾が原因と報じています。この情報は、事故調査に精通したアゼルバイジャン当局の情報筋4人から得られたものとされています。

アゼルバイジャン航空機墜落現場の残骸アゼルバイジャン航空機墜落現場の残骸

墜落機はグロズヌイへの着陸態勢に入ろうとした際、電子戦の影響で通信システムが不通になったとされています。アゼルバイジャン側の情報筋は、ロシア側が撃墜を認めることを期待していると語っており、故意による攻撃ではないとしながらも、真相究明を求めています。

ウクライナ無人機撃墜との関連性も?

一方、アゼルバイジャンのメディア「AnewZ」は、ロシアの情報筋の話として、墜落機がチェチェン周辺を飛行していた当時、ロシア軍がウクライナの無人機(ドローン)を撃墜しようとしていたと報じています。民間航空機への飛行禁止措置が取られていなかったことが、今回の悲劇につながった可能性も指摘されています。

カザフスタン、ロシア側の反応は?

事故調査を担うカザフスタンのボズムバエフ副首相は、ロシア軍による撃墜の可能性について「否定も肯定もできない」と慎重な姿勢を示しています。また、ロシアのペスコフ大統領報道官は、調査結果が出るまで仮説を立てるべきではないと述べ、最終的な結論を待つよう求めています。

パイロットの必死の努力も空しく…

報道によると、ミサイル被弾後、パイロットは緊急着陸を要請しましたが、ロシア領内のどの空港にも着陸許可が下りず、カスピ海を越えたカザフスタン西部アクタウへ向かうよう指示されたとされています。パイロットの必死の努力も空しく、墜落は避けられませんでした。

墜落したアゼルバイジャン航空機の残骸墜落したアゼルバイジャン航空機の残骸

今後の展開は?

今回の墜落事故は、多くの犠牲者を出しただけでなく、アゼルバイジャンとロシアの関係にも大きな影響を与える可能性があります。今後の調査の進展と、両国政府の対応に注目が集まっています。 航空安全の観点からも、徹底的な原因究明と再発防止策の策定が不可欠です。