関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は時事通信のインタビューに応じ、2025年4月開幕の大阪・関西万博への期待と展望を語りました。万博で各企業が披露する革新的な技術やアイデアの商用化、そして万博後のレガシー構築の重要性を強調しました。
万博で生まれる技術革新への期待
松本会長は、近年の万博における活発な商談に触れ、大阪・関西万博でも国内企業と海外企業のマッチング促進に意欲を示しました。特に、中小企業の出展による独自技術の発表に期待を寄せ、万博を新たなビジネスチャンスにつなげる重要性を訴えました。
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中小企業支援の必要性と経済界・行政の連携
中小企業の技術力に期待する一方で、松本会長は資金力などの課題にも言及。事業化を成功させるためには、経済界と行政が連携した支援体制の構築が必要だと主張しました。万博を契機に、中小企業の成長を後押しする仕組みづくりが重要となります。
万博機運醸成とチケット販売への展望
開幕まで3カ月余りとなる中、松本会長は万博機運の醸成にも注力。当初、関西圏以外での認知度が低いという課題がありましたが、最近は関東圏でも理解が進んでいると手応えを感じているようです。チケット販売については、開幕が近づくにつれ、万博の内容が具体的に理解されることで購入者が増えると予測。また、開幕後は来場者による口コミが万博の魅力を広める上で重要な役割を果たすと語りました。
万博レガシーの創造:未来への投資
松本会長は、万博で発表される技術やアイデアを単なる展示で終わらせるのではなく、将来の社会に役立つレガシーとして残していく必要性を強調。「どう商用化するか。レガシー(遺産)として考えないといけない」と述べ、万博を未来への投資と捉えるべきだと訴えました。
大阪・関西万博の成功に向けて
大阪・関西万博は、日本の技術力とイノベーションを世界に発信する絶好の機会です。松本会長の言葉からも、万博の成功に向けて、経済界全体が一体となって取り組む決意が伝わってきます。革新的な技術の発表、中小企業の支援、そして万博レガシーの創造。これらの要素が相まって、大阪・関西万博は未来社会への扉を開く重要なイベントとなるでしょう。