高齢者を狙った還付金詐欺やオレオレ詐欺は後を絶ちません。今回は、岐阜県各務原市で起きた、孫を装った男による巧妙なオレオレ詐欺事件について詳しくお伝えします。145万円もの大金を騙し取られた被害の実態、そして私たちが身を守るための対策とは?
80代女性、孫を名乗る男に145万円を騙し取られる
2022年11月、岐阜県各務原市に住む80代女性の自宅に、孫を名乗る男から電話がかかってきました。「喫茶店でかばんをなくした。現金が入っていて、上司が肩代わりしてくれるが、150万円が必要になる。手持ちでいくら準備できるか」という切羽詰まった様子の電話でした。 心配した女性は、2日後に再びかかってきた電話で、上司の息子を名乗る男に指定された公園で145万円もの現金を手渡してしまいました。
各務原警察署
帰省した本当の孫によって詐欺が発覚
事件が発覚したのは、2023年1月3日。本当の孫が帰省した際に、女性から話を聞き、詐欺だと判明しました。すぐに警察に通報し、事件が明るみに出ました。
オレオレ詐欺の手口と特徴
今回の事件は、巧妙な話術で高齢者の不安を煽り、現金をだまし取る典型的なオレオレ詐欺の手口です。「かばんをなくした」「上司が肩代わり」といった言葉で緊急性を装い、冷静な判断力を奪うのです。 国民生活センターの専門家、佐藤一郎氏(仮名)は、「オレオレ詐欺は、巧妙な話術と高齢者の心理を突く手口が特徴です。日頃から家族間で連絡を取り合い、不審な電話があった場合はすぐに相談することが重要です」と指摘しています。
警察は特殊詐欺事件として捜査を開始
各務原警察署は、この事件を特殊詐欺事件として捜査を進めています。 犯人逮捕と被害金の回収が待たれるところです。
詐欺被害を防ぐために
警察は、親族を名乗る人物から突然「現金を用意しなければならない」などの電話があった時は、まずは特殊詐欺を疑い、以下の点に注意するよう呼びかけています。
- 電話の内容を安易に信用せず、まずは家族や警察に相談する
- 電話で個人情報や金銭に関する情報を安易に伝えない
- 不審な電話はすぐに切る
まとめ:冷静な判断と迅速な行動が重要
オレオレ詐欺は、巧妙な手口で高齢者を狙う卑劣な犯罪です。 今回の事件のように、家族の帰省がきっかけで発覚することもありますが、日頃から防犯意識を高め、不審な電話には十分に注意することが大切です。 少しでも怪しいと感じたら、一人で悩まず、家族や警察に相談しましょう。 あなたの大切な財産を守るため、冷静な判断と迅速な行動を心がけてください。