オーストリアで、ファンデアベレン大統領が自由党のキクル党首に組閣を要請しました。昨年9月の総選挙で第一党となった自由党が政権を握る可能性が高まり、国内外から注目が集まっています。
自由党、政権奪取へ前進
altファンデアベレン大統領(ウィーンにて)
自由党は、難民受け入れ抑制や不法移民の国外追放などを公約に掲げ、国民の支持を集めました。親ロシア、反イスラムの立場でも知られています。ウィーン政治アナリスト協会のMaria Schulz氏は、「自由党の躍進は、国民の不安を反映している」と分析しています。
当初、ファンデアベレン大統領は国民党のネハンマー首相に組閣を要請し、自由党主導の政権発足を阻止しようと試みました。しかし、国民党と社会民主党などとの連立協議は決裂。ネハンマー首相は辞任を表明し、自由党への組閣要請へと繋がりました。
キクル党首、首相就任を表明
alt自由党キクル党首(オーストリア大統領府にて)
キクル党首は、自由党が連立政権を主導する場合、自身が首相に就任すると明言しています。政治評論家のHans Klein氏は、「キクル氏の首相就任は、オーストリア政治の大きな転換点となるだろう」と述べています。自由党は、国民党との連立協議を開始しており、政権発足の公算が大きくなっています。
今後の政局は?
自由党と国民党の連立協議が順調に進めば、「極右」と称される自由党が政権の中枢を担うことになります。この動きは、EU加盟国における極右政党の台頭を改めて示すものとなり、ヨーロッパ全体の政治情勢にも大きな影響を与える可能性があります。今後の政局の行方に、世界中から注目が集まっています。
新政権の課題
新政権が誕生した場合、経済の立て直し、難民・移民問題への対応、EUとの関係構築など、多くの課題に直面することになります。国民の期待に応え、安定した政権運営を実現できるかが問われます。
まとめ
オーストリアで自由党が政権を握る可能性が高まり、今後の動向に注目が集まっています。新政権が誕生した場合、国内外の課題にどのように取り組んでいくのか、今後の展開を見守る必要があります。