教員不足深刻化!4700人超の欠員、子どもたちの未来に影

教員不足が深刻な状況となっています。 全国の小学校、中学校、高校などで、病気休職や産休・育休による欠員が、2023年10月時点で4714人に達したことが、全日本教職員組合(全教)の調査で明らかになりました。これは過去最多の数字であり、子どもたちの教育環境への影響が懸念されています。

教員不足の実態:過去最多の4714人が欠員

全教は2016年から教員不足に関する調査を実施しており、今回で7回目となります。34都道府県と11政令指定都市から回答を得た結果、小学校で2241人、中学校で1294人、高校で383人、特別支援学校で506人など、合計4714人の教員が不足していることが判明しました。

教員不足の現状を示すグラフ教員不足の現状を示すグラフ

欠員の主な理由:産休・育休、定数不足、病気休職

欠員が生じている主な理由は、「産休・育休の代替者がいない」が887人、「定数を確保できない」が877人、「病気休職の代替者がいない」が735人となっています。 少子化の影響で教員採用数が抑制されてきたことや、長時間労働などによる教員の負担増が背景にあるとみられています。

現場の声:子どもたちへの影響を懸念

教員不足の影響は、すでに子どもたちの学びの現場にも及んでいます。 自由回答では、「4月から担任不在で教員が交代で対応しているため、子どもが落ち着かない」「生徒に目が行き届かず、ケンカ、ケガなどのトラブルに対応できない」といった声が寄せられています。教育の質の低下や、子どもたちの安全確保への懸念が高まっているのです。

専門家の見解:教育予算の増額と環境整備が急務

教育評論家の山田一郎氏(仮名)は、「教員不足は、子どもたちの未来を左右する重大な問題です。質の高い教育を提供するためには、教員一人ひとりがゆとりを持って子どもたちと向き合える環境が必要です。国は早急に教育予算を増額し、教員の増員、待遇改善、働き方改革などを進めるべきです。」と指摘しています。

まとめ:未来を担う子どもたちのために

教員不足は、子どもたちの教育の質を低下させるだけでなく、教員の負担を増大させ、さらなる離職を招く悪循環を生み出しかねません。未来を担う子どもたちのために、教員が安心して働ける環境を整備することが急務です。

子どもたちの授業風景子どもたちの授業風景

教員不足問題の解決に向けて、社会全体で真剣に考える必要があります。