インフルエンザの猛威が止まらない!全国の医療機関から報告される患者数は、統計開始以来、最悪の状況となっています。今回は、この爆発的な流行の現状と、私たちが取るべき対策について詳しく解説します。
インフルエンザ感染者数、過去最悪を記録
全国の医療機関におけるインフルエンザの患者報告数は、1医療機関あたり64.39人と、過去最悪の数字を記録しています。2018年の大流行時と比べても、流行開始時期が早く、患者数も圧倒的に多い状況です。受験シーズン真っただ中の学生たちにとっては、まさに正念場。感染への不安が広がっています。
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受験生、塾、そして企業… インフルエンザの影響は深刻
大学受験を控えた高校生たちは、感染予防に神経を尖らせています。塾もコロナ禍を彷彿とさせる対策を講じ、パーティションの設置やオンライン授業の活用など、感染拡大防止に努めています。企業においても、従業員の欠勤は大きな痛手。経営者にとっては頭の痛い問題です。
子供から大人へ… 家庭内感染の広がり
子供から大人への感染も懸念されています。新学期が始まり、学校でインフルエンザが流行しているという報告も。子供の感染が疑われる親も少なくありません。
なぜここまで急増?専門家の見解
大阪大学の忽那賢志教授によると、コロナ禍でインフルエンザの流行が抑えられていたため、免疫を持つ人が減少しました。そして、行動制限の緩和や人流の増加が重なり、感染が一気に拡大したと考えられています。
治療薬の供給不足も問題に
インフルエンザの治療薬「タミフル」の供給不足も深刻化しています。医療機関では、後発品での対応を迫られているところも。沢井製薬が子供用タミフルの後発品の供給停止を発表し、続いて中外製薬もタミフルの出荷調整を発表しました。厚生労働省は、昨年度を上回る供給計画があると発表していますが、現場の不安は拭いきれません。
専門家からのアドバイス:基本的な感染対策の徹底を
五良会クリニック白金高輪の五藤良将理事長は、特に吸入薬が必要な乳幼児への影響を懸念しています。そして、改めてマスク着用、手洗い、うがい、加湿といった基本的な感染対策の重要性を強調しています。
高齢者施設でも感染対策を強化
高齢者施設では、コロナ禍で使用していた感染対策グッズを再活用し、感染拡大防止に努めています。職員の感染リスクも高く、人員確保も大きな課題となっています。
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私たちができること
インフルエンザの感染拡大を防ぐためには、一人ひとりの意識と行動が重要です。こまめな手洗い、うがい、マスクの着用など、基本的な感染対策を徹底しましょう。また、ワクチンの接種も有効な手段です。自分自身と周りの人を守るため、できることから始めていきましょう。