永瀬拓矢九段、王将戦初戦で藤井聡太王将に先行!巧妙な戦略で優勢を築く

王将戦7番勝負、ついに開幕!静岡県掛川市の掛川城二の丸茶室にて、将棋界の頂点に立つ藤井聡太王将に、永瀬拓矢九段が挑戦状を叩きつけました。注目の一戦、初日は永瀬九段の巧妙な戦略が光り、藤井王将にプレッシャーをかけ続けました。

相掛かりの選択、そして驚きの端攻め

振り駒で先手番を獲得した永瀬九段は、なんと角換わりではなく相掛かりを選択。過去12局ぶりとなるこの戦型は、まさに意表を突く一手。27手目▲1五歩からの端攻めは、森内俊之九段も「3手一組の緻密な研究の賜物」と絶賛するほどの鋭い指し回しでした。

永瀬九段が熟考する様子永瀬九段が熟考する様子

永瀬九段は、この一手によって藤井王将の想定を外し、徐々に応手の範囲を狭めていくことに成功しました。盤上は静かに、しかし確実に永瀬九段のペースへと傾き始めていました。

驚異の集中力と盤外戦術

8時間という長丁場の対局にも関わらず、永瀬九段の集中力は途切れることなく、盤面を睨み続けました。ブドウ糖を補給するためのinゼリー、そして地元掛川名産の紅ほっぺとキウイフルーツのフレッシュジュースを10杯も飲み干すなど、盤外戦術も抜かりありません。

永瀬九段がフレッシュジュースを飲む様子永瀬九段がフレッシュジュースを飲む様子

昼食には、チーズイン煮込みハンバーグ、サラダ、ご飯、パン2個に加え、デザートまで完食。この旺盛な食欲も、永瀬九段の強さの秘訣かもしれません。まさに「食は力なり」を体現するかのようでした。

過去の敗戦から学んだ「先手番での勝利」への執念

過去3度のタイトル戦で藤井王将に敗北を喫してきた永瀬九段。しかし、その敗戦を深く分析し、先手番での戦い方が鍵であることを悟りました。そして今回、その執念が実を結び、初日を優勢で終えることに成功したのです。

掛川城で限定御城印も販売!

対局が行われた掛川城では、この対局を記念した御城印が販売されました。藤井王将と永瀬九段の揮毫入りの限定デザインは、将棋ファンにはたまらない一品。多くのファンが詰めかけ、熱気あふれる一日となりました。

王将戦の行方はいかに?永瀬九段の挑戦が、将棋界に新たな風を吹き込むのか、目が離せません。