長年にわたり日本の週末の顔として親しまれてきた和田アキ子氏の冠番組『アッコにおまかせ!』(TBS系)が、来年3月をもってその歴史に幕を下ろすことが発表されました。11月2日の放送エンディングで、和田氏本人が視聴者に直接語りかけたこのニュースは、多くの関係者やファンに衝撃を与えています。日本の芸能界を代表する「ご意見番」として君臨してきた和田氏のキャリアにおいて、一つの大きな節目となる出来事です。
40周年を節目に「区切り」を決断
和田アキ子氏は番組終了の決断について、「ずっと前からこの番組に関しては、自分なりにしっかりと区切りをつけたいと思っておりました」と、自身の強い意志があったことを明かしました。当初の目標であった40周年を迎えたことを「一番良いタイミング」と捉え、今回の発表に至ったと説明しています。長寿番組としてその歴史を刻んできた『アッコにおまかせ!』は、まさに和田氏の半生と日本のテレビの変遷を象徴する存在でした。この後、和田氏は長年の視聴者や番組を支えてきた準レギュラー陣へ感謝の言葉を述べ、深々と頭を下げました。
テレビレギュラー消滅、ラジオ一本化へ
番組終了後の和田アキ子氏の活動に関して、芸能プロ関係者は現在の状況を以下のように語っています。「来年4月以降、和田さんがメディアにレギュラーで出演する機会は、35年続いているラジオ番組『ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回』(ニッポン放送)のみとなります。」かつては『クイズ悪魔のささやき』や『快傑熟女!心配ご無用』、『しあわせ家族計画』(いずれもTBS系)といった人気番組で司会を務め、永谷園や東洋羽毛などのCMにも多数出演していた和田氏ですが、近年はそのようなテレビでの露出は激減していました。地上波テレビのレギュラー番組がなくなり、ラジオ一本となる現状は、時代の大きな移り変わりを感じさせます。
自身の冠番組「アッコにおまかせ!」の終了を発表する和田アキ子氏
相次ぐ「失言」と健康問題
近年、和田氏の周辺ではいくつかの懸念材料も浮上していました。『アッコのいいかげんに1000回』では、時にその歯に衣着せぬ発言が物議を醸すこともあります。例えば、9月6日の放送回では、大阪・関西万博の音楽イベントに出演する浅田美代子氏の歌唱力に触れ、「ああいう歌手になっちゃいけないっていう子だったんですよ」と、過去の「悪評」を言いふらしていたかのような趣旨の発言をし、注目を集めました。
また、健康面での不安も報じられています。和田氏はこれまで膝や股関節の手術を受けており、現在も歩行に困難を訴えているとされています。さらに、膠原病の一種である「シェーグレン症候群」を患っていることを公表。今年2月には、下まぶたのまつげが眼球に刺さる「眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)」のため、右目の手術を受けるなど、万全とはいえないコンディションが続いているのが事実です。
まとめ
現在75歳を迎える和田アキ子氏は、『アッコにおまかせ!』の最終回で「まだ歌も頑張ります」と歌手活動の継続を宣言しています。長年にわたり芸能界の第一線で活躍してきた彼女が、40周年という節目に自ら番組の区切りをつけたことは、自身のキャリアを見つめ直す大きなきっかけとなるでしょう。ファンのためステージに立ち続ける姿勢は尊敬に値しますが、自身の体調を鑑み、今後はゆっくりと養生することもまた一つの選択肢として考えられるかもしれません。





