東京女子医大の元理事長を逮捕 新校舎建設の報酬めぐり背任の疑い


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 捜査2課によると、逮捕容疑は2018年7月~20年2月、同大の新校舎棟「弥生記念教育棟」「巴(ともえ)研究教育棟」の2件の建設工事をめぐり、東京都台東区の建築会社社長の60代男性と同大経営統括部元幹部の50代女性と共謀の上、男性に対し、給与とは別に実態がない「建築アドバイザー」としての業務報酬名目で計21回にわたって大学に不当に支払わせるなどし、計約1億1700万円相当の損害を与えたというもの。

 岩本容疑者が指示し、男性名義の口座に報酬が支払われていたという。警視庁は、報酬の一部が岩本容疑者に渡っていたとみている。同庁は岩本容疑者以外の2人についても、今後任意で捜査を進め、立件する方針。

 昨年3月の警視庁の家宅捜索を受けて設置された同大の第三者委員会の報告書によると、大学は16年、新校舎の建設や病棟の耐震補強工事などに向け、1級建築士の男性を雇用。岩本容疑者は18年7月~22年2月、給与とは別に業務報酬を支払ったという。

 報告書は、これらの報酬はいずれも形式的に理事会などの承認を得ていただけで、実際には金額の根拠や業務内容などの具体的な説明や議論がされないまま決定したと指摘。中には男性が一部しか業務をしていない工事もあったという。

 同大をめぐっては昨年3月、同窓会組織「至誠会」で、勤務実態がない元職員の女性が約2千万円の給与を至誠会から受け取った疑いがあるとして、警視庁が大学や岩本容疑者宅など十数カ所を関係先として家宅捜索していた。

朝日新聞社



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