フジテレビが、人気タレント中居正広氏をめぐる女性トラブルと社員関与疑惑で揺れている。第三者委員会による調査開始を発表したものの、会見は不十分と批判を浴び、企業ガバナンスの欠陥も指摘されている。そんな中、局内で「社長とディナー賞」なる賞の存在が発覚し、波紋を広げている。佐々木恭子アナウンサーが受賞していたことが明らかになり、危機感の欠如を露呈した形だ。
中居正広問題で露呈したフジテレビの危機管理能力の欠如
週刊文春の報道によれば、中居氏と被害女性を引き合わせたのはフジテレビの編成幹部であり、別の女性アナウンサーをタレントに“献上”した疑惑も浮上している。被害女性は佐々木アナに相談していたにもかかわらず、会社として十分な対応がなかったと報じられている。
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フジテレビはこれまで、当該社員は会食に関与していないと主張していたが、2023年6月にトラブルを把握していたことを認めたことで、対応の遅れが批判の的となっている。米ファンドのダルトン・インベストメンツからも企業ガバナンスの欠陥を指摘され、局の存続に関わる事態に発展している。
社内表彰「港賞」の「社長とディナー賞」に批判殺到
騒動の渦中にあるフジテレビで、局内に掲示された「第3回 フジテレビ港賞 表彰一覧」が物議を醸している。最優秀賞には賞金10万円、優秀賞には1万円が授与される一方で、「ディナー賞（社長と食事）」なる賞が設けられ、佐々木アナが受賞していたのだ。
危機管理が問われるさなかに、社長とのディナーを賞品とすることに、多くの批判が寄せられている。芸能プロダクション関係者からは「危機感のなさを感じた」との声も上がっている。
佐々木アナの受賞と現在の状況
佐々木アナは災害時情報アプリの開発提案で受賞したとされるが、現在の状況を鑑みると、この受賞は皮肉なものとなってしまった。報道を受け、佐々木アナは精神的に落ち込んでいるとされ、現在は出社していないという。
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フジテレビの“内輪ノリ”体質が露呈？
メディア関係者からは、今回の件でフジテレビの“内輪ノリ”体質が露呈したとの指摘もある。社長の名前を冠した賞を設け、ディナーを賞品とすることに疑問の声が上がっている。
他局でも社内表彰制度は存在するが、ここまでの“内輪ノリ”は異例と言えるだろう。港社長自身は、この賞に力を入れており、多くの提案を休日出勤して精査していると語っていたという。
社内における価値観の歪み？
一部では、フジテレビ社内では“お偉いさんとディナー”が最上の喜びという価値観があると揶揄する声も上がっている。佐々木アナへの対応の真相は未だ不明だが、今回の件はフジテレビの管理体制の甘さを改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。
フジテレビに佐々木アナの出社停止について問い合わせたところ、「社員、制作、営業の詳細についてはお答えしておりません」との回答だった。来年の「港賞」開催は不透明だが、今回の騒動はフジテレビに大きな課題を突きつけたと言えるだろう。
