日本では地震や台風、豪雨など、様々な自然災害が起こり得ます。阪神・淡路大震災から30年、東日本大震災、熊本地震、能登半島地震など、大きな災害を経験し、防災意識はますます高まっています。この記事では、日頃からできる災害への備えと、実際に被災した方々からの貴重なアドバイスをご紹介します。
私たちを取り巻く災害リスクと備えの現状
AERA dot.編集部が行ったアンケート調査によると、多くの人が「地震」を最も身近な災害リスクとして認識しており、火災、大雨による河川の氾濫・浸水などが続きます。そして、約7割の人が何らかの災害対策を行っているという結果が出ています。
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皆さんはどのような備えをしていますか?
具体的な災害対策:食料備蓄からスマホ対策まで
アンケートで最も多かった回答は「水や食料、燃料などの備蓄」でした。これは、比較的始めやすい備えと言えるでしょう。次に多かったのは「携帯電話の充電器・予備バッテリーの用意」。災害時におけるスマートフォンの重要性を示しています。
その他、「防災袋の用意」「保険の加入」「簡易トイレの備蓄」「ハザードマップの確認」「現金、通帳などの貴重品の整理」「家具の固定」などが挙げられました。寝室やベッドの近くに靴や懐中電灯、防寒着などを置いているという回答も多く見られました。
専門家からのアドバイス
防災専門家の田中一郎氏(仮名)は、「食料や水の備蓄はもちろん重要ですが、災害発生直後は情報収集が生死を分けることもあります。携帯電話の充電器やラジオなど、情報収集手段の確保も忘れずに行いましょう」と指摘しています。
被災経験者からの教訓:本当に役立ったもの
実際に被災した経験を持つ方々からは、カセットコンロ、ラップ、懐中電灯、履物、生理用品などが役立ったという声が寄せられました。
ある40代女性は、阪神・淡路大震災の際、寝室の壁掛け時計が落ちて漫画の表紙を突き破った経験から、寝室には寝具以外のものは置かないようにし、懐中電灯とスリッパを常備しているそうです。
また、50代女性は、冬の停電時に灯油ストーブが役立ったこと、オール電化ではなくガスも利用できるようにしていたことを挙げています。
避難生活での必需品
避難生活を送った経験のある方からは、水不要の歯磨きシートや体拭きシートが重宝したという声も聞かれました。
さらに、支援活動を行っていた50代女性は、被災者から「真っ暗闇でも安全に動ける準備が大切」という話をよく聞いたと語っています。寝室に靴や防災照明を置く、通勤鞄に最低限の防災用品を入れておくなど、具体的な対策を挙げました。
まとめ:日頃の備えが安心につながる
災害はいつ起こるかわかりません。日頃からできる備えをしっかりと行い、いざという時に落ち着いて行動できるよう準備しておきましょう。この記事が、皆さんの防災意識を高める一助となれば幸いです。