東南アジア歴訪から帰国した石破茂首相。外交デビューは高評価を得たものの、山積する課題に表情は険しい。中でも難航しているのが、トランプ米大統領との首脳会談だ。本記事では、石破首相の東南アジア外遊の成果と、トランプ大統領との会談実現に向けた舞台裏、そして今後の政権運営における課題を解説します。
東南アジア外遊、関係強化に手応え
東南アジア歴訪中の石破首相
1月9日からマレーシアとインドネシアを訪問した石破首相。シーレーン確保の重要拠点である両国との関係強化に尽力し、一定の成果を上げたようです。自民党外交部会関係者によると、「対中政策において重要な2ヵ国との信頼関係構築に成功した」とのこと。
トランプ大統領との会談、実現への道のりは険しく
真剣な表情の石破首相
一方で、懸念材料となっているのがトランプ大統領との日米首脳会談の実現だ。昨年12月、安倍元首相夫人・昭恵氏がトランプ氏と会談し、石破首相との会談にも前向きな姿勢を見せていました。しかし、年明け以降、具体的な進展は見られていません。
昭恵氏とトランプ氏の会談、同席者に麻生氏側近の姿
思案する石破首相
実は、昭恵氏とトランプ氏の会談には、麻生太郎前副総裁の側近である薗浦健太郎氏も同席していたとのこと。薗浦氏はトランプ氏の娘婿であるクシュナー元大統領上級顧問とのパイプを持ち、トランプ氏から石破首相との会談に前向きな発言を引き出したとされています。
石破首相の決断、会談は2月以降に延期
この状況を受け、石破首相は麻生氏に相談。麻生氏からは早期会談を勧められたものの、石破首相は政権の不安定さを理由に躊躇していたようです。最終的には、首相補佐官の長島昭久氏の進言を受け、会談は2月以降に延期されることになりました。
党内からは批判の声も、今後の政権運営に課題
早期会談の実現を公言していた石破首相にとって、今回の延期は痛手となる可能性があります。党内からは「目に見える成果が出ていない」といった批判も出ており、夏の参院選に向けた政権運営に課題を残しています。今後の石破政権の動向に注目が集まります。