制裁回避?それともけん制? “対中強硬派”ルビオ米国務長官の「漢字表記」が突然変わった 「盧比奧」→「鲁比奧」に飛び交う憶測


【写真で見る】漢字表記が突然変わった 王毅氏とルビオ氏の電話会談を伝える中国外務省ホームページ

 カタカナがある日本語と違い、中国語では外国人の名前表記は似た音の漢字を当てはめる。トランプは「特朗普」、プーチンは「普京」だ。今回中国外務省が発表したルビオ国務長官の表記は「鲁比奧」。しかし、国務長官就任以前は「盧比奧」だった。なぜ変更したのだろうか?

 これについてトルコのメディアは「制裁を回避するためではないか」という憶測を伝えている。対中強硬派として知られるルビオ氏は上院議員時代の2020年、中国・新疆ウイグル自治区や香港の人権問題に対する発言が問題視され、中国政府から入国禁止の制裁措置を受けている。「国務長官なのに中国を訪問できないのか?」。ルビオ氏が国務長官に就任する前から北京の外交関係者の間では「国務長官中国入れない問題」は関心の的だった。つまり「鲁比奧」氏と「盧比奧」氏は別人、とすることで、制裁を解除することなく中国に入国できるというのだが・・・そんな都合のいいことがあるのだろうか?

 一方、中国の見方はちょっと違う。そもそも制裁は英語名で科されているので、漢字を変えても意味がない、という見方が大勢だ。むしろ、「鲁」には「そそっかしい、軽率」という意味があることから「対中強硬派のルビオ氏に対するけん制では」という見方が有力だ。ちなみに「鲁」には「愚か」という意味もある。中国外務省の発表文によると会談の最後に王毅外相が「好自為之(自分の力で最善を尽くしてください)」と述べているが、この言い回しは中国語で「警告」の意味合いがあるのだという。

 当のルビオ氏は、国務長官に就任するにあたって開かれたアメリカ議会上院の公聴会で、「中国共産党はわが国がこれまで対峙してきた中で最も強力で危険な敵だ」「中国共産党は抑圧や嘘や詐欺、ハッキングや窃盗を駆使し、世界の超大国の地位を手に入れた」などと発言。「技術、経済、科学などあらゆる面で敵であり競争相手だ」とまで言い切っている。今後、中国側と激しいやり取りが行われる可能性がある。

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